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少し上向きの動きが見えた平成29年の小売業販売の動向を振り返ります 2018年4月16日

経済産業省の商業動態統計は、個人消費の動向を供給側から把握することができる経済指標です。この指標を用いると、業種別、業態別、商品別の小売動向を分析することができるため、個人消費に関して示唆に富んだ分析を行うことが可能です。

経済解析室では、これまで、当初公表した年ベースから、半期、四半期ベースへと頻度を高めてスライド資料を公表してきました。詳細な結果は四半期のスライド資料に譲りますが(最近の四半期のスライド資料はこちら)、今回は、主な図表を紹介しつつ、平成29年の小売業販売について振り返ります。

上は、商業販売額の概要図です。平成29年の商業販売額は前年比3.1%増加して、約456兆円でした。うち約7割を占める卸売業は前年比3.6%、約3割を占める小売業は前年比1.9%と、ともに3年ぶりの増加となりました。

小売業について業態別に見ると、スーパー、コンビニエンスストア、家電大型専門店、ドラッグストアでは前年より販売額が増加し、百貨店とホームセンターでは減少しました。

業種別では自動車小売業等が増加。

下のグラフは、小売業販売額への業種別寄与度です。平成29年、小売業販売額の3年ぶりの増加に最も寄与したのは自動車小売業でした。

耐久消費財、非耐久消費財の両方で数量要因による販売額の増加が見られる。

自動車小売業は、価格によって販売額が大きく変動する傾向がある業種の一つです。スライド資料では、これらの業種について、変動要因を数量と価格に分解したグラフを掲載しています。

右下のグラフは自動車小売業の変動要因分解グラフです。平成29年を通じて主に数量要因によって増加傾向で推移したことがわかります。平成29年は、自動車小売業の他、機械器具小売業(左下のグラフ)、医薬品・化粧品小売業、織物・衣服・身の回り品小売業も、数量要因によって増加しました。このことから、平成29年は個人消費で購入量が少し上向く動きが見え始めたと言えそうです。

出店増加による拡大戦略を続けるコンビニエンスストアには、飽和感も。

スライド資料では、百貨店、スーパー、コンビニエンスストアについて、事業所数と1事業所あたり販売額の要因分解のグラフを掲載しており、それぞれの業態の出店戦略を窺いながら販売額の推移を見ることができます。

下のグラフは、コンビニエンスストアの要因分解です。平成26年以来、事業所数と1事業所当たり販売がともに増加し続けていますが、平成28年に続いて29年も上昇幅が縮小しており、勢いに陰りが見られ、飽和感も出てきています。

平成29年、出店戦略に変化が見られたのは総合スーパーです。スーパーは、平成26年から28年まで店舗数を減少させていましたが、平成29年には一転して増加しました。しかし、1事業所あたりの販売額が減少したため、前年比プラス幅が縮小しています。百貨店では店舗集約による効率化戦略を続けていますが、平成29年は1事業所あたりの販売額増加によって、前年比マイナス幅を縮小させました。これら3業態とも、勢いがあるとは言いがたいようです。

代わって勢いがあるのは、「食品」等の販売額が増加したドラッグストア。

平成27年以降、コンビニエンスストア、スーパー、百貨店に勢いが見られない中で、代わって勢いがあるのがドラッグストアです。スライド資料では、専門量販店3業態(家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンター)の商品別の販売額寄与度分解も掲載しています。下のグラフは、ドラッグストア販売額の商品別寄与度です。

ドラッグストアは近年出店攻勢を強めており、平成29年も店舗数が前年比5.0%増加しました。商品別では「食品」等の販売額が増えたことから、販売額前年比5.4%と3年連続増加しています。

下の図は、平成29年の業態別の飲食料品販売額増加率です。飲食料品の流通経路として、スーパーに代わってコンビニエンスストアが台頭してきていることは指摘されてきましたが、平成29年は、それを上回る勢いでドラッグストアの販売額が伸びていることがわかります。

小売業は、日々接する身近な産業ですが、改めてデータを確認すると、様々な変化が起きていることが分かります。これらの変化のいくつかを、皆さんも実感されているのではないでしょうか。そういった実感を確認する意味でも、是非、この平成29年の小売販売を振り返るスライド資料にお目通しください。

ミニ経済分析「平成29年小売業販売を振り返る」のページ
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20180416minikeizai.html

問合せ先

経済産業省 大臣官房 調査統計グループ 経済解析室
電話: 03-3501-1511(代表)(内線2851)、03-3501-1644(直通)
FAX : 03-3501-7775
E-MAIL : qqcebc@meti.go.jpメールリンク

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