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平成30年3月の全産業活動指数は、鉱工業生産が上昇するも他の2活動が低下し、全体では前月比横ばい。基調は、緩やかな持ち直しの動きにあるが、当月は一部に弱さがみられる。 2018年5月23日

3月は前月比横ばい、指数水準は高い位置を保ちながらも動きは停滞

平成30年3月の全産業活動指数は、前月比横ばい、指数値は105.3と、2か月連続の105台で、リーマンショック前の20年半ば頃に近い水準を維持しており、活動量自体は大きいといえるでしょう。

ただ、後方3か月移動平均値は、今年1月以降3か月連続の低下で、今年に入ってからの動きは昨年までの動きと比べ、やや弱い動きとなっています。この結果、 30年第1四半期は前期比マイナス0.4%と2期ぶりの低下でした。

鉱工業生産が上昇も、サービス業活動と建設業活動は低下

3月の結果を産業別にみると、鉱工業生産は前月比上昇、サービス産業活動と建設業活動は前月比低下でした。

鉱工業生産が、2月、3月と連続して大きめの前月比上昇をみせ、今年1月の大幅減少分を挽回、全体の動きを横ばいにまで引き上げ、孤軍奮闘といったところです。

30年第1四半期では、3活動すべてが前期比マイナスでした。これは、26年第2四半期(消費税率改正直後の期)以来のことです。

平成30年3月の全産業活動は、緩やかな持ち直しの動きのなかに一部に弱さがみられる。

平成30年3月の各指数の基調判断は、鉱工業生産は「緩やかな持ち直し」と判断を据え置き、サービス産業活動は「一部に弱さがみられる」と判断を下方修正しています。建設業活動では、この3月も前月比低下で「弱含みの動き」というすう勢に変化はみられません。

当月マイナスのサービス産業活動では、対個人向けサービスの低下寄与が大きく、建設業活動でも住宅建築が不調でした。

一方、当月プラスの鉱工業生産では、資本財、建設財、生産財はそれぞれ前月比1%以上の上昇でしたが、耐久消費財は前月比低下、非耐久消費財は微増と、消費財が伸び悩んでいます。

この3月は家計消費関連の財・サービスの動きが弱いといえます。

全産業活動全体では、3月単月の動きは横ばいで指数値は高い位置にありますが、第1四半期では前期比マイナス、すう勢的にはこれまでに比べやや弱さを感じます。よって、今年3月の全産業活動の基調判断は、引き続き「緩やかな持ち直しの動きにあるが、一部に弱さがみられる」としたいと思います。

 

 

 

全産業活動指数 結果概要
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/zenkatu/html/b2010_201803j.html
就活でもない、終活でもない「全活」(全産業活動指数を紹介するムービー)
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20170602zenkatu_umekomi.html

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