2018年4月は、鉱工業、サービス、建設の3活動すべてが活発な動きで、全産業活動指数全体でも前月比大幅上昇。投資関連に強さ、家計消費関連にも改善の兆しが見られた。 2018年6月22日
- 4月は前月比大幅上昇、指数水準は一気に106台半ばに
- 3活動すべてが上昇、サービス産業活動が全体の上昇に大きく寄与
- 企業の設備投資関連の活動が順調な動き
- 2018年4月の全産業活動は、「一部の弱さ」に改善の兆し、再び「緩やかな持ち直しの動き」へ
4月は前月比大幅上昇、指数水準は一気に106台半ばに
2018年4月の全産業活動指数は、前月比1.0%上昇と大幅上昇、先月の横ばいを含め3か月連続でマイナス無しとなりました。指数値は106.4と、一気に106台半ばの水準にまで上昇しました。この水準を超えていたのは、2008年前半の、いわばリーマンショック前のピーク期頃までさかのぼります。よって4月の全産業活動は、大きく活発化したといえるでしょう。

後方3か月移動平均値では、今年に入ってから弱含み推移でしたが、この4月の大幅上昇で再び上向き傾向に変化しました。
3活動すべてが上昇、サービス産業活動が全体の上昇に大きく寄与
4月の結果を産業別にみると、鉱工業生産、サービス産業活動、建設業活動の3活動すべてが前月比上昇でした。
サービス産業活動が全産業活動全体の前月比上昇幅に対し、サービス産業活動の寄与が8割ほどとなって、全体の動きを大きくけん引しました。また、建設業活動も約1年ぶりとなる前月比2%を超える強い動き、鉱工業生産も単月の影響度としては小さいのですが3か月連続の前月比上昇と、3者3様の形で産業全体の上昇に貢献しました。

企業の設備投資関連の活動が順調な動き
4月は3活動すべてが前月比上昇でしたが、各活動別の内容をみると、鉱工業生産では資本財生産が、サービス産業活動では企業の投資向けサービスや資金提供関連サービスが、建設業活動では企業設備関連工事の動きが順調で、企業の投資意欲の強さがうかがえます。


2018年4月の全産業活動は、「一部の弱さ」に改善の兆し、再び「緩やかな持ち直しの動き」へ
2018年4月の各指数の基調判断は、鉱工業生産は「緩やかな持ち直し」と判断を据え置き、サービス産業活動は「持ち直しの動きがみられる」と判断を上方修正しています。建設業活動では、このところの「弱含みの動き」にはなかった「単月の強い動き」がみられました。
全産業活動全体では、4月単月の動きは強く、今年第1四半期の不調を補う活動量でした。4月の指数値もこれまでより一段と高い水準に位置しています。
先月3月不調だった家計消費関連の財・サービスの動きにも改善の兆しがみられました。よって、今年4月の全産業活動の基調判断は、「緩やかな持ち直しの動きにある」としたいと思います。
- 全産業活動指数 結果概要
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/zenkatu/html/b2010_201804j.html
- 就活でもない、終活でもない「全活」(全産業活動指数を紹介するムービー)
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20170602zenkatu_umekomi.html
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