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2020年小売業販売を振り返る
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概要
個人消費の動向を供給側から把握することができる商業動態統計を中心に用いて、2020年の小売業販売額を確認するとともに、業種別・業態別の販売額の変動要因等を分析しました。
その結果、以下の点を確認することができました。
- 小売業販売額は146兆4,570億円と、前年比マイナス3.2%の減少。
- 最も減少に寄与した業種は各種商品小売業、次いで織物・衣服・身の回り品小売業。価格要因で販売額が大きく変動する傾向がある飲食料品小売業と燃料小売業を除くと、前年比マイナス4.5%の減少。
- 業態別では、百貨店、コンビニエンスストアの販売額が減少。スーパー、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターの販売額が増加。
- 販売額の前年比を、店舗数と1店舗当たり販売額とで要因分解すると、百貨店販売額は、店舗の集約に伴う減少だけでなく、1店舗当たりの販売額が大幅に減り、前年比マイナス25.5%の減少。コンビニエンスストア販売額は、店舗数が増加に寄与したものの、1店舗当たりの販売額が大幅に減少し、前年比マイナス4.4%と、調査開始(1998年)以来初めて減少に転じた。他方、スーパー販売額は、店舗数の拡大に加え、1店舗当たり販売額の大幅増により、前年比3.4%と4年ぶりの増加。
- 専門量販店3業態については、家電大型専門店販売額は、「生活家電」等が増えたため前年比5.1%の増加。ドラッグストア販売額は、店舗数が前年比3.5%増加し、「食品」を筆頭に「ビューティケア(化粧品・小物)」と「OTC医薬品」以外の全ての品目で販売額が増えたため前年比6.6%の増加。ホームセンター販売額は、「DIY用具・素材」を筆頭に「オフィス・カルチャー」以外の全ての品目が増えたため前年比6.8%の増加。
- 2020年の全国に対する地域別販売額構成比と地域別販売額伸び率から、業態別の地域別影響度合いを比較。百貨店は全国的に減少。スーパーは近畿以外の全地域で増加。特に関東、中部の増加率が大きい。コンビニエンスストアは全国的に減少。家電大型専門店は全国的に増加。ただし中部、近畿、北海道の増加率は小さい。ドラッグストアは沖縄以外の全地域で増加。ただし北海道、近畿の増加率は小さい。ホームセンターは全国的に増加。ただし地域により増加率にばらつきあり。
詳細な内容につきましては上記スライドショーを御覧いただくか、 こちらのダウンロード用ファイル(PDF版) を御覧下さい。
また、 経済解析室ニュース に、概説(前編;コロナ禍で激変した小売業販売。全体では4年ぶりの減少だが、業種・業態毎に明暗が大きく分かれた)、概説(後編;コロナ禍の影響は地域毎にも異なるが、特に近畿では多くの業態で減少ないし伸び悩みが生じていた)をアップしていますので、そちらもお目通しください。
問合せ先
経済産業省 大臣官房 調査統計グループ 経済解析室
電話: 03-3501-1511(代表)(内線2851)、03-3501-1644(直通)
FAX : 03-3501-7775
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最終更新日:2021年4月9日