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- 第29回海外事業活動基本調査結果概要-平成10(1998)年度実績-
- 企業戦略と海外事業経営管理(アンケート調査結果から)-平成12年6月16日公表-
企業戦略と海外事業経営管理(アンケート調査結果から)-平成12年6月16日公表-
海外事業活動基本調査
現地法人の経営と機能
多角化と高付加価値化を意識した経営戦略
98年度の地域統括機能を持つ現地法人数は、前年度比12.7%減の1,945社であった(第2-(7)-1-1図)。
現地法人における生産機能をみると、現在は、全体の50.3%で一貫生産を実施する一方、29.8%が日本との工程間分業を実施している。5年後をめどとした将来展望では、一貫生産及び日本との工程間分業の実施における比率にそれほど変化はないが、技術水準については日本と同程度もしくは日本より高水準へ変わると全地域では予測される(第2-(7)-1-1表)。
これまでの現地への進出形態について全地域でみると、全産業で100%出資の新規設立が47.8%合弁会社の新規設立が39.3%、製造業では100%出資の新規設立は38.6%、合弁会社の新規設立が46.6%となっている。既存企業の買収と既存企業への資本参加は全産業、製造業ともに少ない。
地域別にみると、アジアでは合弁会社の新規設立が56.5%と欧米に比して多く、100%出資の新規設立は34.2%と少ないことが特徴的である(第2-(7)-1-2図)。
将来の経営計画については、「事業の多角化を図る」と、「現在の事業領域で事業拡大を図る」とした回答が全産業で約6割、製造業の約7割弱を占め現地法人企業の積極的な経営姿勢が引き続きうかがわれる(第2-(7)-1-3図)。
現地法人の研究開発機能
製造業現地法人の一社あたり研究開発費は増加
98年度の製造業現地法人研究開発費は、一社平均1億1100万円となった。海外研究開発比率(注)は前年度比0.1ポイント上昇して3.0%となった。(第2-(7)-2-1図)。
業種別一社平均では、化学(2億2300万円)、電気機械(1億8300万円)、輸送機械(9500万円)の順に大きい(第2-(7)-2-2図)。
地域別一社平均では、北米が2億8400万円、ヨーロッパが2億8300万円、アジアが2400万円などとなっておりアジアに比して欧米の額の大きさが目立つ(第2-(7)-2-3図)。
現地法人資本金規模別に現地法人製造業について見ると、1000万円超3000万円以下の現地法人では一社平均300万円、3000万円超1億円以下の現地法人では700万円、1億円超10億円以下の現地法人では1500万円、10億円超100億円以下の現地法人では7100万円、100億円超の現地法人では5億7400万円となっている(第2-(7)-2-4図)。
現地法人の研究開発機能をみると、企画・設計及び開発研究が中心となっており、この傾向は97年度と大きな変化はない。基礎研究及び応用研究については若干増加傾向にある(第2-(7)-2-1表)。
(注)・海外研究開発比率=現地法人研究開発費/国内法人研究開発費×100
最終更新日:2007.10.1