現地法人の販売調達活動と我が国との貿易(要旨)-平成12年6月16日公表-

海外事業活動基本調査


 販売状況では、域外販売のうち、アジアの日本への輸出水準が9年前の約4倍の水準に達しているとともに、売上全体に占めるシェアも10%ポイント近く上昇しており、年々輸出拠点としての機能を拡大してきている。

 一方、調達状況をみると、各地域とも現地若しくは同一域内からの調達率が5割を超えており、9年前と比べ同一地域内での調達比率がすべての地域で上昇している。日本からの調達比率は9年前と比べて各地域とも6~10%ポイントほど低下しており、現地法人における調達活動が「日本」から「現地」もしくは「同一地域内」に移行しつつあることがうかがえる。

 93年度以降急激に増加してきた製造業現地法人からの日本向け輸出(=逆輸入)は98年度には前年度比14.7%減と6年ぶりに減少に転じ、我が国総輸入に占める割合も0.3ポイント低下(14.3%→14.0%)した。逆輸入の8割以上がアジアからのものである。

逆輸入額及びそれが日本の総輸入に占める割合の推移 逆輸入額推移(地域別)

 一方、98年度の製造業現地法人への中間財輸出額(12兆6740億円)は前年度比4.4%減少したものの、総輸出に占める割合は横ばい(26.6%→26.6%)となっている。地域別では北米向け(5兆6030億円、前年度比6.8%増)、ヨーロッパ向け(2兆5840億円、同14.6%増)が増加しているもの、アジア向け(3兆5830億円)では同27.6%の大幅減少となった。

現地法人への中間輸出及び日本の総輸出額に占める割合の推移 中間財輸出額推移(地域別)

最終更新日:2007.10.1