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国際産業連関表

1990年日欧(英,仏,独)2国間国際産業連関表について

第2章 日欧(英,仏,独)経済構造の特徴と相互依存関係の分析
    -1990年日欧二国間国際産業連関表による-

8-2.日本と欧州3か国との相互依存関係が強まる。また、欧州各3か国の対日依存度の上昇により、日英、日独間で相互依存度の大小関係が逆転した。

二国間国際産業連関表では、各国の生産活動は自国の最終需要だけでなく相手国の最終需要によっても誘発される。そこで、いま、相手国の最終需要によって、誘発された国内生産額が、自国の生産額全体に占める割合を、各国の相手国に対する依存度と定義付け、日本と欧州3か国を比較してみると(第7図)、日英間では、日本の対英依存度0.46%(85年は同0.42%)に対して、英国の対日依存度は0.49%(同0.37%)、日仏間では、日本の対仏依存度0.32%(同0.21%)に対して、フランスの対日依存度0.58%(同0.23%)、日独間では、日本の対独依存度0.54%(同0.45%)に対して、ドイツの対日依存度0.70%(同0.40%)となっており、どの国との関係を見ても、日本の対相手国依存度より相手国の対日依存度の方が高い。

これを85年と比較すると、どの相手国との関係をみても、日本の相手国依存度、相手国の対日依存度の両方が大きく上昇した。また、両依存度の変化率をみると、どの国の関係においても欧州各国の対日依存度の上昇率が日本の対欧州各国依存度の上昇率を上回っている。その結果、日英および日独の間で依存度の相対関係が逆転した。これは、この間に日本と欧州各国間の貿易が大きく拡大し、それぞれの国の輸入に占める相手国のシェアーが上昇したためである。

第7図 日本と欧州3か国の相互依存度(実際値、単位;%)
第7図

* フランスの対日依存度の上昇が著しいが、これは、1990年にフランスから多額の絵画等が輸入されたという特殊事情によるものであり、それを除くとフランスの対日依存度は低くなる。


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最終更新日:2007.10.1
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