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- 平成9年商業統計 流通経路別統計編(卸売業)
- 3.従業者数
商業統計
3.従業者数
- 第1次卸、その他の卸は減少傾向、第2次卸はほぼ横ばい -
平成9年の卸売商店の従業者数は、393万649人、前回(6年)に比べ▲8.6%と引き続き減少となった。
- 1.流通段階別従業者数
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従業者数を流通段階別にみると、「第1次卸」は144万1894人で、卸売商店の36.7%(前回差▲2.9ポイント縮小)、「第2次卸」は140万6436人で、同35.8%(同2.9ポイント拡大)、「その他の卸」は108万2319人で、同27.5%(同0.1ポイント拡大)となっている。「第2次卸」の割合の拡大は、全体的に従業者数が減少しているなかで「第2次卸」の従業者数の減少がわずかであったことによる。
前回比でみると、「第1次卸」は前回比▲15.4%と2桁の減少、「第2次卸」は同▲0.8%の減少、「その他の卸」は同▲8.3%の減少と前回に続き、すべての流通段階で減少となった。
流通段階別にみると、「第1次卸」は「直取引卸」が105万9084人、前回比▲15.2%の減少、「元卸」が38万2810人、同▲15.9%の減少とともに2桁の大幅な減少となった。構成比をみると「直取引卸」が「生産業者から小売業者へ販売」の従業者の大幅な減少から26.9%(前回差▲2.1ポイント縮小)、「元卸」は9.7%(同▲0.9ポイント縮小)となった。「第2次卸」は、「中間卸」が38 万4277人、前回比4.2%の増加、「最終卸」が102万2159人、同▲2.5%の減少となった。構成比をみると、「最終卸」は「卸売業者から仕入れ産業用使用者へ販売」の従業者が増加したことにより26.0%(同1.6ポイント拡大)、「中間卸」は9.8%(同1.2ポイント拡大)とともに拡大している。「その他の卸」は、「販売先本支店間卸」が9万4443人、前回比▲18.4%の減少、「仕入先本支店間卸」が98万5519人、同▲5.3%の減少、「仕入先自店内製造品卸」が2357人、同▲90.1%の減少とすべての流通経路で減少となった。構成比をみると、「販売先本支店間卸」は2.4%(前回差▲0.3ポイント縮小)、「仕入先本支店間卸」は25.1%(同0.9ポイント拡大)、「仕入先自店内製造品卸」は0.1%(同▲0.5ポイント縮小)となった。第5図 卸売業の流通段階別従業者数の推移第12表 第1次卸の仕入先国内外別従業者数 - 2.1商店当たり従業者数
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第6図 卸売業の流通段階別1商店当たりの従業者数
流通段階別にみると、「第1次卸」、「第2次卸」は引き続き減少したものの、「その他の卸」は増加となっている。「第1次卸」は14.4人、同▲0.1人の減少、うち「直取引卸」は15.0人、同0.1人の増加となったものの、「元卸」は13.1人、同▲0.4人の減少となっている。「第2次卸」は10.1人、前回差▲0.2人の減少、うち「中間卸」10.4人、同▲0.6人、「最終卸」9.9人、同▲0.2人はともに減少となった。「その他の卸」は14.8人、前回差0.2人の増加と引き続き増加、うち「販売先本支店間卸」が32.5人、同0.7人の増加、「仕入先本支店間卸」が14.1人、同0.4人の増加となり、「仕入先自店内製造品卸」は9.7人、同▲4.4人の減少となった。
このように、「第1次卸」、「第2次卸」では従業者規模の縮小がみられたものの、「その他の卸」では引き続き拡大傾向にある。これは製造業と卸売業、卸売業と小売業を兼ね備えている企業での卸売業部門の拡大が考えられる。
また、仕入先を国内外別にみると、「国内仕入卸」は14.5人、同▲0.1人の減少、「国外仕入(輸入)卸」は13.6人、同1.1人の増加と「国外仕入(輸入)卸」で従業者規模の拡大がみられる。第13表 第1次卸の仕入先国内外別1商店当たり従業者数 - 3.従業者規模別
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- (1) 商店数
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流通段階別に従業者規模別の商店数をみると、すべての流通段階で従業者9人以下の規模が6割以上を占めており、なかでも「第2次卸」は7割以上が9人以下の規模となっている。
構成比をみると、「第1次卸」、「第2次卸」では4人以下の規模が拡大、5人以上の規模が縮小、一方、「その他の卸」では逆に9人以下の規模で縮小、10人以上の規模が拡大となっている。これは、卸売業の構造的変化や大手卸の支店展開の進展などから「第1次卸」、「第2次卸」では従業者規模が縮小、「その他の卸」では従業者規模が拡大していると考えられる。第7図 従業者規模別の商店数前回比を流通段階別にみると、「第1次卸」は前回比▲15.2%の大幅な減少となっており、従業者規模別にみても従業者1~2人規模を除くすべての規模で▲10%以上の減少となっている。「第2次卸」は前回比1.3%の増加となっている。従業者1~2人規模が同9.3%の増加、3~4人規模が同3.2%の増加、50~99人規模で同0.6%の増加となったのを除き、他の規模は減少となっている。この商店数の増加は機械器具卸売業、建築材料卸売業が大幅に増加となったことによる。「その他の卸」は「第1次卸」、「第2次卸」とは逆に9人以下の規模と100人以上の規模で ▲10%を超える減少となっている。第14表 流通段階別、従業者規模別、産業分類小分類別の商店数 前回比 - (2) 年間販売額
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流通段階別に従業者規模別年間販売額をみると、構成比は「第1次卸」では100人以上の規模の年間販売額がほぼ半分を占めている。「その他の卸」も100人以上の規模が3割以上、次いで20~49人規模が2割強を占めている。「第2次卸」では20~49人規模が25%、次いで10~19人規模が2割強と中規模での割合が高くなっているのに対し、100人以上の規模では2割弱と比較的大規模卸の割合が小さい。
構成比をみると、卸売部門全体では100人以上の規模が前回差▲2.8ポイントの縮小となったが、他の規模では拡大している。これは、「第1次卸」と「その他の卸」においては100人以上の規模において年間販売額の上位集中化がみられるものの、「第2次卸」においては逆の動きをみせていることによる。
構成比を流通段階別にみると、「第1次卸」では100人以上の規模で構成比4.1ポイントの拡大、他の規模はすべて縮小となっている。「第2次卸」では100人以上の規模で大幅な縮小となったものの、他の規模は全て拡大となっている。「その他の卸」では100人以上の規模、10~19人規模が拡大、その他の規模は縮小となっている。第8図 従業者規模別の年間販売額
前回比を流通段階別にみると、「第1次卸」のうち、「直取引卸」では100人以上の規模が各種商品卸売業などの増加により2桁の増加、1~2人規模が飲料・食料卸売業などの増により増加となったものの、「元卸」はすべての規模で減少となっている。「第2次卸」は50人以上の規模での減少により全体としては減少となったものの、機械器具卸売業、再生資源卸売業、建築材料卸売業においてはすべての規模で増加となっている。「その他の卸」は100人以上の規模や5~19人規模で増加となったことにより全体では増加となっているが、ここでも機械器具卸売業がすべての規模で増加となっている。第15表 流通段階別、従業者規模別、産業分類小分類別の年間販売額 前回比
最終更新日:2013.4.30