ALPS処理水とは、東京電力福島第一原子力発電所の建屋内にある放射性物質を含む水について、トリチウム以外の放射性物質を、安全基準を満たすまで浄化した水のことです。
トリチウムについても安全基準を十分に満たすよう、処分する前に海水で大幅に薄めます。
このため、環境や人体への影響は考えられません。
また、海洋放出の前後で、海の放射性物質濃度に大きな変化が発生していないかを、第三者の目を入れた上でしっかりと確認し、安全確保に万全を期します。
国連の機関であり、原子力について高い専門性を持つIAEAも、ALPS処理水の海洋放出は「国際安全基準に合致」し、「人及び環境に対する放射線影響は無視できるほどである」と、包括報告書で結論付けています。
IAEAによるチェックは放出前だけでなく、放出後まで長期にわたって実施されます。
各省庁等が行う海水等のモニタリング結果については、環境省の専用サイトでまとめて閲覧できます。
また、東京電力が実施するモニタリング結果についても、東京電力が作成したサイトで公開しています。
このウェブサイトでも、モニタリングの結果を一目でわかるマーク形式で表示するページを公開しているのでぜひご覧ください。
建屋内の水には、一般の原子力発電所からの排水には通常含まれない燃料由来の放射性物質も含まれますが、それらはALPSなどの浄化設備によって安全基準を満たすまで浄化します。
国際安全基準では、放射性物質の種類によらず、含まれるすべての放射性物質の影響の合計で安全性を評価することとされています。この考え方は、事故炉か通常炉かを問わず、同様に適用されます。