文字サイズ変更

第2部 平成29年度においてものづくり基盤技術の振興に関して講じた施策
第4章 ものづくり基盤技術に係る学習の振興に関する事項
第2節 ものづくりに係る生涯学習の振興

1.一般市民や若年層に対する普及啓発

(1)日本科学未来館での取組 (国立研究開発法人科学技術振興機構運営費交付金の内数)

科学的な「モノの見方」を親子で体験する無料スペース「"おや?"っこひろば」では、科学コミュニケーターが親と子の間で「やってみる」「実験する」をサポートしながら、実際に手を動かす事で実験やものづくりを体験し、親子で一緒に科学的思考を実践する取組を行った。2017年度は、これまで日本科学未来館で開発・実施してきた「ロボット頭脳系」等の実験教室のノウハウを生かし、ワークショップ「自動運転で動く車のしくみ」を開発・実施した。初回のみ日本科学未来館がサポートを行い、その後は各地の科学館が継続して実施できるような形にすることで、普及展開にも取り組んだ。ものづくりの体験を通し、論理的に物事を考える力を育てるとともに、自動運転に関する技術を学び自動運転のある未来を考える取り組みを行っている。

(2)「子どもゆめ基金」事業による科学体験活動等への支援

(独)国立青少年教育振興機構では、「子どもゆめ基金」事業により、民間団体が行う子供の自然体験活動や科学体験活動などの様々な体験活動等に対して助成を行っている。2017年度は、6,170件の応募に対し、4,357件を採択した(参照:http://yumekikin.niye.go.jp/)。

(3)(独)国立科学博物館における講座・教室等

①国立科学博物館の活動

国立科学博物館では、自然史や科学技術史に関する調査研究と標本資料の収集・保管を行い、人々のものづくりへの関心を高める展示・学習支援活動を実施している。2017年度に開催した特別展「古代アンデス文明展」では、先史時代から16世紀までの約1万5000年間に栄えた、アンデス文明を代表する9つの文化を取り上げ、古代遺物や黄金の仮面、ミイラなどを展示するとともに講演会を開催し、いくつもの文化が連なり、影響を与え合う中で育まれた高度な技術や自然環境に適応した独自の生活様式などを学ぶ機会を提供した。このほか、青少年から成人までの幅広い世代に自然や科学の面白さを伝える学習支援活動を、利用者の特性に応じて実施している。

②「夏休みサイエンススクエア」

国立科学博物館では、子供たちの夏休みに「夏休みサイエンススクエア」を実施した。館内で学習支援活動等を行うかはくボランティアのほか、高等専門学校、大学等外部団体の協力を得て、実験や観察、工作などの参加型の企画を多数開催し、子供たちが科学を身近に感じられる場を提供した。

(4)文化財の保存技術の保護(3億83百万円)

選定保存技術の保持者・保存団体が行う伝承者養成や技術の錬磨等に対して補助を行うとともに、支援が必要な文化財の保存技術を対象として保存団体等が行う伝承者養成等に補助を行った。また、選定保存技術の公開事業を行った。

2.技術者に対する生涯学習の支援

(1)研究人材キャリア情報活用支援事業(国立研究開発法人科学技術振興機構運営費交付金の内数)

技術者の継続的な能力向上に資するため、能力開発や再教育のためのeラーニング教材をポータルサイト上で提供している。

<<前ページへ | 目次 | 次ページへ>>

経済産業省 〒100-8901東京都千代田区霞が関1-3-1代表電話03-3501-1511
CopyrightMinistryofEconomy,TradeandIndustry.AllRightsReserved.