飲食サービス業指数は1年ぶりに前期比僅かに低下も、高水準を維持。低下基調の「パブレストラン,居酒屋」は2期連続で上昇。 2017年8月25日
第3次産業活動指数や鉱工業生産指数等のデータから、飲食料品関連のデータを集めて、飲食関連産業の動向を指標化した「フード・ビジネス・インデックス(FBI)」のうち、飲食サービス業指数の2017年第2四半期の結果を紹介します。
4期ぶり僅かに低下も、引き続き高水準を維持。

飲食サービス業指数は、2015年第4四半期から2016年前半にかけて低調な推移でしたが、同年後半に回復基調となり、2017年第1四半期に一気に過去最高値にまで到達しました。
2017年第2四半期は、前期の勢いそのままとはいかず、1年(4期)ぶりに前期比マイナス0.1%と僅かに低下となりましたが、指数値を見ると、103.7と前期に次ぐ過去2番目に高い水準でした。
通年で見てみても、過去最高値である2015年の平均が103.0なので、2017年上期平均は103.8で、かなり高い水準を維持していると言えます。
FBI計は、この第2四半期に前期比マイナス0.1%低下でしたが、飲食サービス業の低下寄与はマイナス0.03%ポイントと小さいものでした。
「パブレストラン,居酒屋」は今後回復となるか。

内訳業種をみると、「ファーストフード店及び飲食サービス業」は2017年第2四半期には2期ぶりに上昇に転じており、過去最高水準を更新しました。また、低下基調の「パブレストラン,居酒屋」は、2期連続の上昇となり、僅かに上向いて来ているようにも見受けられます。他方、「食堂,レストラン,専門店」の連続上昇は3期に止まり、指数水準としては高いものの、前期比横ばいとなりました。喫茶店は3期ぶりに僅かに低下となりました。
飲食サービス業の内訳系列の推移を見ると、大きくは「パブレストラン,居酒屋」が全体を押し下げ、他の3系列がそれを補うという関係でしたが、少し潮目が変わって、全体的に横ばいから緩やかな上昇の推移に変わって来たように見えます。
内食と外食はともに前期比低下。

外食需要を表す2017年第2四半期の飲食サービス業の前期比マイナス0.1%低下に対し、内食需要を代表する飲食料品小売業も前期比マイナス0.2%低下となり、ともに前期比マイナスとなりました。
とはいえ、両系列のグラフの推移をみると、外食と内食では、その方向感について異なる印象です。外食は上昇傾向で、この第2四半期については、前期の大きな上昇にもかかわらず「あまり低下しなかった」という動きに見えます。
他方、内食については、第1四半期は前期比上昇が見られたものの、結局、第2四半期には低下トレンドに戻ったという動きに見えます。
このように、外食と内食の動きには、まだ差があったようです。
- ミニ経済分析「飲食関連産業の動向(FBI 2017年第2四半期)」のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20170825minikeizai.html
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