中国と米国の非製造業現地法人比較;10年間で変化したのは、事業規模を拡大する米国法人と大きな伸びをみせる中国法人 2017年9月26日
2005年度から2015年度までの中国と米国の法人数、売上高、従業者数について、その伸びの違いを比較しやすいように、2005年度を100とした指数で動きをみてみましょう。
法人数の伸びの大きい中国、売上高の伸びの大きい米国
指数の動きをみると、中国の伸びが大きいことが分かります。その中でも法人数と従業者数が先行して伸び、その後に売上高が伸びています。特に目立つのは、2012年度の法人数の伸びで、これが、2015年度における法人数の多さにつながっていることが分かります。
一方、米国は法人数、従業者数にはあまり大きな変化はみられません。また、いわゆるリーマンショック後の落ち込みが2012年度まで続いていましたが、2012年度から、売上高の伸びが明らかに大きくなっています。
日系非製造業現地法人は、米中ともに2012年度に変化をみせ、中国では法人数の増加、米国では売上高の回復、増加となって表れました。

1社あたりの規模が大きい米国法人
では、全体ではなくて、1社あたりの売上高と従業者数の指数の動きについてみてみましょう。
中国は売上高の一時的な低下が目立ちます。また、売上高、従業者数ともに2005年度に比べて低下しており、中国の1社あたりの事業規模が縮小していることがわかります。
一方、米国は従業者数がわずかな低下となりましたが、売上高は2005年度に比べて大幅な上昇となっており、1社あたりの事業規模が拡大していることがわかります。
1社当たりの売上高は、米国と中国で対照的な動きとなっています。

全体の伸びは中国、1社当たりの伸びは米国
米国と中国における日系非製造業現地法人の「伸び」を指数で比較してみました。
全体の動きは、法人数、売上高、従業者数のどのデータを見ても、中国の非製造業現地法人の伸びが大きくなっています。しかし、これを1社当たりの売上高や従業者数でみると、米国の非製造業現地法人の方が売上高は伸びており、従業者数の低下幅が小さいということが分かります。
地域全体の合計の動きと、1社当たりの動きに違いがあるという、興味深い結果になりました。

- ミニ経済分析「中国と米国の非製造業現地法人比較;2005年度と10年後のその姿」のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20170926minikeizai.html
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