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2018年4月のサービス産業活動は、前月比1.0%と2か月ぶりに上昇。歴代2位の指数水準に到達。基調判断は、「持ち直しの動き」に上方修正。 2018年6月12日

4月のサービス産業活動指数は、2か月ぶりの前月比上昇

2018年4月のサービス産業(第3次産業)活動指数は、指数値106.1、前月比1.0%と2か月ぶりの上昇でした。サービス産業活動指数は、今年に入って低下と上昇を繰り返していますが、年度変わりの4月に大きく上昇しました。

指数値106.1は、2014年3月の消費税率引き上げ直前の105.5(これは、昨年11月、12月の水準)を上回ります。さらに、遡って106台の指数を探していくと、実は、2008年3月の106.7しかありません。つまり、今年4月のサービス産業活動指数は、歴代2位の水準ということになるのです。

今年第1四半期の指数105.2と比べても、4月の指数値は高く、サービス産業の第2四半期は、少し高い発射台から始まったことになります。

上昇寄与の大きい業種は、水準も高くなっている

4月の業種別の動きみると、全11業種のうち、8業種が上昇業種、3業種が低下業種でした。上昇寄与が大きかった業種は、情報通信業、「金融業,保険業」、小売業、生活娯楽関連サービスでした。低下業種は、「運輸業,郵便業」、事業者向け関連サービス、不動産業でした。

上昇寄与の相対的に大きかった4業種は全て2か月ぶりに前月比上昇となった業種でありますので、3月の低下からの反動上昇的側面があることは否定できません。しかし、「金融業,保険業」を除く3業種の4月の指数値は、昨年中の最も高い指数値を上回る指数値となっています。となれば、水準的にも高くなってきており、それらの業種は好調ということになります(「金融業,保険業」については、昨年第4四半期からの高い水準が維持されている状態)。

上昇寄与業種の動向

4月の上昇寄与が最も大きかった情報通信業では、ソフトウェア業の上昇が主役でした。その中では、ゲームソフトも好調でしたが、それ以外のソフトウェア製品の販売も好調で、前月比18.4%と大きく上昇しました。

上昇寄与2位の「金融業,保険業」では、金融仲介業務、つまり銀行等の貸し出しが好調だったほか、クレジットカード業も販売信用業務の影響で、好調となっていました。こういった資金需要が旺盛だったことから、関連系列を再編集した資金提供関連産業の活動指数も前月比0.6%上昇と好調な推移となっています。

上昇寄与3位の小売業では、自動車小売業が前月比5.4%と好調だったことが目を引きます。乗用車の国内向け出荷が好調で、4月の輸送機械工業の生産、出荷も好調でした。

そして、上昇寄与4位の生活娯楽関連サービスでは、娯楽業の中のスポーツ関連が好調だったほか、宿泊業が、ホテル、旅館ともに前月比プラスで好調でした。

4月のサービス産業の勢いについては、「持ち直しの動き」に上方修正

4月のサービス産業活動指数は、2か月ぶりの前月比上昇となり、その指数レベルも106台、歴代2位の水準となりました。上昇寄与の大きい業種では、昨年の最も高い水準を上回る業種が多く、活動レベルが高くなっていることが伺えます。

また、4月は対個人サービス、対事業所サービスはともに前月比上昇でした。特に、対個人サービスの前月比上昇幅が大きく、懸念された2月、3月の対個人サービスの不振を払拭しました。

こういった点を踏まえ、3月には基調判断を「一部に弱さがみられる」と引き下げていましたが、4月のサービス産業(第3次産業)活動指数の基調判断については、「持ち直しの動きがみられる」と上方修正したいと思います。

サービス産業の全体の動きをみる限り、その基調的な勢いの衰えは、昨年末からの勢いのある状態に4月は回復したようです。この勢いが続くことを期待したいところです。

結果概要のページ
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
参考図表集
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-201804.html
『就職にも使える! 第3次産業活動指数』(マンガ)
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html

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