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2018年12月のサービス産業活動は、前月比マイナス0.3%と2か月連続の低下であったが、引き続き高水準。第4四半期としては、2四半期ぶりに前期比プラスで、指数値は四半期ベースでは過去最高水準となった。 2019年2月12日

12月の第3次産業活動指数は、前月比低下

2018年12月のサービス産業(第3次産業)活動指数は、指数値106.2、前月比マイナス0.3%と2か月連続の低下でした。

ただ、2か月連続の低下とはいえ、本年10月は前月比2.2%と近年稀な上昇があったことを考えると、11月の前月比マイナス0.4%と合わせ、10月の急増の反動的要因もあるものと考えられます。指数水準自体は、11月に次いで5月と並ぶ本年第3位の水準と、高水準を維持しています。四半期ベースでみても、天候や自然災害の影響もあり落ち込んだ第3四半期より前の第2四半期の指数水準(105.9)と比べても、それより高い水準となり、過去最高水準となりました。

上昇寄与業種の動向

12月の業種別の動きをみると、全11業種のうち、6業種が前月比低下、4業種が前月比上昇、1業種が横ばいでした。

低下業種の中で、低下寄与が大きかった業種は、生活関連娯楽サービス、卸売業、事業者向け関連サービスでした。ただ、これらの業種も12月は低下したとはいえ、低下寄与は抜きんでるほど大きなものではありませんでした。

上昇業種の中で、上昇寄与が大きかった業種は、電気・ガス・熱供給・水道業、小売業でした。また上昇寄与は小さいものの、「金融業, 保険業」も前月比上昇でした。

対個人/対事業所サービスの動向

サービス産業活動指数は、大きく「広義対事業所サービス」と「広義対個人サービス」に分けることができます。

12月の対個人サービス活動指数は、指数値106.6、前月比マイナス0.4%と2か月連続の低下でした。対事業所サービス活動指数は、指数値105.8、前月比0.4%と2か月ぶりの上昇となりました。ここ半年ほどの傾向では対事業所サービスより対個人サービスの方に上昇基調がみられますが、12月は対事業所サービスは上昇、対個人サービスが低下することとなりました。

製造業/非製造業依存型事業所向けサービスの動向

対事業所サービスは、製造業の取引先が多いか、そうでないかによって、製造業依存型と非製造業依存型に分けることができ、それぞれの指数も計算しています。

それぞれの指数の推移をみると、非製造業依存型サービスは緩やかながら上昇傾向にありますが、製造業依存型サービスは伸び悩んでいます。ただ12月は、非製造業依存型事業者向けサービス活動指数は指数値109.0、前月比マイナス1.0%と、2か月ぶりの低下となった一方、製造業依存型事業者向けサービス活動指数は、指数値は96.7、前月比1.7%と、再び上昇しました。

し好的個人向けサービスは低下したものの、依然上昇基調

対個人サービスは、生活必需的な性質で変動の相対的に少ないと考えられる非選択的サービスと、選択性が高く所得環境や経済情勢等の影響を受けやすいと考えられるし好的サービスに分けられ、それぞれの指数も計算しています。

対個人サービスは、10月に過去最高水準の指数レベルに到達する程の高い伸びをみせましたが、12月は指数値106.6、前月比マイナス0.4%と、2か月連続で低下しました。その内訳をみると、非選択的個人向けサービスは前月比0.2%の上昇であった一方、し好的個人向けサービスの前月比マイナス0.9%の低下が大きく影響しています。

し好的個人向けサービスは10月に前月比3.8%と大きく上昇していましたので、その反動による減少もあるかもしれません。他方、後方3か月移動平均値をみると、し好的個人向けサービスは依然上昇基調にあります。対個人向けサービス全体としても、12月は依然上昇基調がみられました。

12月の基調判断は、「持ち直しの動きがみられる」に据え置き

12月のサービス産業活動指数は、2か月連続の前月比低下でしたが、その低下幅はマイナス0.3%にとどまりました。2か月連続の低下も、天候や自然災害の影響から回復した10月の急上昇を考えると、低下幅はそれほど大きくなく、10月の反動減とも考えられます。四半期ベースでみても第4四半期は過去最高水準に達し、後方3か月移動平均値をみても依然上昇基調にあります。また12月は対事業所サービスが上昇する一方、対個人サービスは低下しましたが、後者も基調としては上昇基調がみられます。

こうした動きを踏まえ、12月のサービス産業(第3次産業)活動指数の基調判断については、「持ち直しの動きがみられる」に据え置きとしたいと考えます。

結果概要のページ
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result-1.html
参考図表集
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sanzi/result/reference/slide/result-sanzi-sanko-201812.html
『就職にも使える! 第3次産業活動指数』(マンガ)
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20160405ita_manga2016.html

問合せ先

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電話: 03-3501-1511(代表)(内線2854)、03-3501-1644(直通)
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