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製造工業の生産計画では、10月、11月と前月比上昇の計画。生産は持ち直しが続くことが期待される。ただ、生産の上昇をけん引してきた輸送機械工業の上昇は11月には一服し、生産全体の上昇も次第に緩やかとなる見込み。 2020年10月30日

10月、11月の生産は上昇の計画

本年10月上旬に実施した、10月、11月の企業の生産計画を調査した、生産予測調査の結果です。

10月の生産計画については、調査結果そのままを集計すると、前月比4.5%の上昇を見込むという結果になっています。9月調査の時点では、10月は生産の上昇の勢いが緩やかになると見込まれていましたが、10月調査では、予測修正率は0.5%となっており、企業は9月に実現できなかった生産を10月に取り戻して更に上昇する、強めの計画となっています。

ただ、この企業の生産計画には上方バイアスが含まれています。この10月計画値に含まれるバイアスを過去の傾向に基づき補正して、10月の鉱工業生産の実績を推計試算してみると、最頻値では前月比1.4%程度の上昇、90%の確率で収まる範囲は前月比マイナス0.2%~3.0%の間、という計算結果となっています。

一方、11月の生産計画は、補正前の10月計画値から前月比1.2%上昇する計画となっています。実際の生産がどうなるかについては不確実性もありますが、生産計画に含まれる上方バイアスを考えると、上昇幅は縮小する可能性の方が高いと考えられます。

このように企業の生産計画からは、鉱工業生産は、10月も上昇が続く可能性は高いと考えられますが、11月は上昇の勢いも緩やかになりそうです。また、国内外での感染症の感染再拡大の影響等についても注意してみていく必要があります。

10月計画では、8業種で上昇、3業種で低下の計画

10月の生産計画では、全体11業種のうち、8業種が前月比で上昇、3業種で低下の計画となっています。上昇寄与度の高い順に、輸送機械工業、電気・情報通信機械工業、生産用機械工業等となっています。

他方、低下寄与業種は化学工業、金属製品工業、石油製品工業となっています。

11月計画では、7業種が上昇、4業種で低下の計画

11月の生産計画では、全体11業種のうち7業種が前月比で上昇、4業種が低下となっています。生産用機械工業、化学工業、鉄鋼・非鉄金属工業等が上昇寄与業種となっています。

他方、低下寄与業種は輸送機械工業、電気・情報通信機械工業、金属製品工業等となっています。

10月、11月の計画を通してみると

10月、11月の2か月の生産計画による業種ごとの生産予測の伸び率を通してみると、以下の図のようになります。

これまで生産の上昇をけん引してきた輸送機械工業については、11月には低下に転じ、上昇傾向にも一服感が感じられます。他方、鉱工業指数では生産の回復が遅れていた生産用機械工業が、9月に続き10月、11月も大幅な上昇が続く計画となっており、この上昇がどれほど実現するかが、鉱工業生産の先行きを考える上でも注目されます。

なお、仮に企業の生産計画通りの前月比で生産が行われると、10月の鉱工業生産の指数値は95.7、11月の指数値は96.8となります。

一方、10月計画に含まれるバイアスを過去の傾向に基づき補正すると、最頻値で前月比1.4%上昇となり、その場合の指数値は92.9となります。

仮に企業の生産計画通りに生産されれば、10月の指数値95.7は、3月の指数値95.8にほぼ並ぶ水準ですが、実際には、生産計画に含まれる上方バイアスを考慮すると、11月までみても、その生産水準に到達するかどうかというところです。生産は当面、持ち直しが続くことが期待されますが、感染症の拡大以前の生産水準(本年1月で99.8)への回復にはまだ時間を要しそうです。

5月まで大幅低下が続いていた鉱工業生産は、6月以降は一転、上昇を続けており、企業の生産計画からは、10月も上昇が続くことが期待されます。ただ、11月は上昇するとしても上昇幅は小幅になると考えられ、生産は、今後も当面低い水準が続くと考えられます。また、今後の感染症の影響についても引き続き注意してみていく必要があります。

なお、企業の生産マインドを指標化した「アニマルスピリッツ指標」については、11月16日(月)に10月調査分に更新する予定です。

結果概要のページ
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
参考図表集
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result/pdf/reference/slide/result-iip-sanko-202009s.html
マンガ「ビジネス環境分析にも使える!鉱工業指数(IIP)」
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20170329iip_manga2017.html

問合せ先

経済産業省 大臣官房 調査統計グループ 経済解析室
電話: 03-3501-1511(代表)(内線2851)、03-3501-1644(直通)
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