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太平洋戦争前後の鉱工業指数

今回は、普段とは少し趣を変えて過去の指数、70年前の太平洋戦争前後の鉱工業指数の推移を昭和30年基準指数(昭和30年=100)でみてみます。

太平洋戦争が始まる直前の昭和15年の鉱工業生産は100.2でしたが、敗戦した昭和20年には44.6、そしてその翌年には18.0と、開戦前の5分の1まで落ち込みました。

その後、戦後復興の中で生産は上昇していきますが、太平洋戦争前と同水準となるのは、敗戦から実に10年後となる昭和30年の100.0でした。

この復興の中で、繊維などの軽工業に変わって化学や石油製品をはじめとする重化学工業が台頭し、主産業の交代がすすんでいくことになります。

また、朝鮮戦争期間中も鉱工業生産の回復のペースに大きな変化はありません。確かに、この期間に重化学工業が戦前の水準に戻っているのですが、朝鮮戦争「特需」は鉱工業生産全体の回復ペース自体にはそれ程大きな影響を与えていないというのは意外でした。

この昭和30年は、経済白書で「もはや戦後ではない」と言われた年であり、この後、長期にわたる高度経済成長が実現するのは周知のとおりです。

ちなみに、昭和30年の鉱工業生産を現在の基準で指数化すると6.4で、この基準で測った生産のピークは、平成19年の114.6でした。最新月である今年6月の指数値は、98.3です。

最終更新日:2015年8月14日
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