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プラモデルの出荷動向
アニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル、いわゆる「ガンプラ」が発売されてから今年で35周年を迎え、全国各地で様々なイベントが開催されているようです。1980年代は小中学生を中心に「ガンプラ」が大ブームとなりました。
そこで、今回は、工業統計と鉱工業指数でプラモデルの出荷動向を見てみたいと思います。
まず、工業統計で、1975年以降のプラモデルの出荷額の動向を見てみると、1980年代は「ガンプラ」シリーズのヒットやミニ四駆ブーム等を背景に大幅に増加し、ピークの1989年は約475億円を記録しました。しかしながら、1990年代に入ると、プラモデルの出荷額はテレビゲームの台頭により急激に減少していきます。途中、ミニ四駆ブームで上向くことはあったものの、2007年はピーク時の24%の約113億円にまで落ち込みました。2008年以降は、ミニ四駆ブーム等を背景に再び増加傾向にあり、2013年はピーク時の32%の約150億円となっています。都道府県別の割合をみると、静岡県の出荷額が約139億円と全体の約9割を占めています。
次に、鉱工業指数で、2010年1月以降のプラモデルの出荷指数の動向を見てみます。先ほどの工業統計では出荷の動向を金額ベースで確認しましたが、こちらの数字は出荷の動向を数量ベースで、2010年を100として指数化してみたものになります。工業統計の最新データは2013年ですが、鉱工業指数では足下の2015年6月まで数字を確認することができます。
プラモデルの出荷指数(2010年=100、季節調整済)の動向を電子・電動玩具(※ハードのみ)と比較しながら見てみると、電子・電動玩具がスマートフォンの台頭により伸び悩んでいる一方、プラモデルは2011年以降、上昇傾向で推移していることが確認できます。
プラモデルの出荷は近年増加基調にあり、今後の伸びが期待されます。