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肉加工品、魚加工品、好まれているのはどっち?

日本人の食生活においては、肉が増え、魚が減り、そして健康志向の影響でしょうか、近年は野菜の摂取も増えているそうです。

さて、生鮮品であることから製造業を対象とする鉱工業指数とは関係なさそうな肉、魚ですが、ハム、ベーコンといった肉加工品、そしてちくわやかまぼこといった水産練り製品は製造業となるため、しっかり鉱工業指数の対象となります。そこで、生鮮品では肉に負けたお魚が加工後にリベンジなるか、その動向をみてみます。


まずはそれぞれの特徴をみていきます。

肉加工品のハムやベーコンといえば、子供の頃お弁当にタコさんウインナーやソーセージのベーコン巻きが入っていると、思わずほおが緩んだものです。年中売れていそうなハムやベーコンですが、意外にも綺麗に季節的な動きが現れています。ピークは7月、そして12月です。こう聞いてピンとくる方は、贈答品のやりとりがありませんか?そう、お中元とお歳暮です。お歳暮などを贈る人は減ってきていると言われますが、肉加工品の贈答需要は依然として根強い、といったところでしょうか。



続いて、水産練り製品です。ちくわなどの生産から作成した練り物の動きをみると、夏を底に冬に向けて生産を増やしていき、12月にピークを迎えます。おでんや鍋用の需要が秋以降増えていくのに加えて、12月にはお正月用のかまぼこの生産がピークとなるのも影響していると考えられます。



それではいよいよ、加工肉と練り物とを季節調整済生産指数で比べてみましょう。

特徴的なのは、練り物は東日本大震災時にいったん大きく落ち込んだにもかかわらず、肉加工品にはほとんど震災の影響がなかった点です。さらに足元をみると、基準となる平成22年の生産水準からの伸びで、昨年(平成27年)第4四半期に、肉加工品と練り物が同じレベルになっていますし、それ以前にも、練り物生産が加工肉に迫る場面も度々ありました。練り物生産が震災時に落ち込んだことを考慮すれば、生鮮品と違い、加工食品では魚も頑張っていると言って良いのではないでしょうか。

なお、加工肉生産が、昨年末に急落しているのが気になるところです。



ところで、野菜ですが…鉱工業指数では平成17年基準までは野菜缶・瓶詰めとして指数を作成していましたが品目が廃止されてしまい、肉、魚、野菜の三つ巴の絡みをみることはできませんでした。



最終更新日:2016年2月24日
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