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経済解析室ひと言解説集
- ビューティー・ビジネス・インデックス2015;美容関連産業全体の動きと最近好調な製造部門について見てみました『その1』
ビューティー・ビジネス・インデックス2015;美容関連産業全体の動きと最近好調な製造部門について見てみました『その1』
6月といえば梅雨、ではなくジューンブライドです。今年も多くのカップルが結婚式を挙げられることと思いますが、式を控えた花嫁さんはいつも以上に美容に気を遣われるのではないでしょうか。もちろん参列者もいつもより少しおしゃれをして行かれることと思います。
そこで今回、美容関連産業の最近の動向をみるために、鉱工業生産指数、第3次産業活動指数、その他関連統計を基にビューティー・ビジネス・インデックス(BBI)という指標を作成し、平成27年までの動きを確認してみました。
美容関連産業は、①生産部門(美容関連財として化粧品、衣服、靴の製造業など)、②流通部門(美容関連財として化粧品、衣服の卸小売業及びデパートの相当部分)、③サービス部門(美容関連サービス業として理美容業)の3つの部門に大別しています。
まず、四半期毎のBBIの動向を見てみます。
平成26年第Ⅱ四半期の消費税増税の影響で一時的に全体が低下した後、美容関連サービス業、美容関連製造業の回復に引っ張られる形で、緩やかに回復してきました。平成27年第Ⅰ四半期には、消費増税の影響を受ける前の平成25年第Ⅳ四半期の水準に回復しました。その後、平成27年中はほぼ横ばいでの推移となりました。
内訳3部門の平成27年中の動きを確認します。
まず、美容関連流通業は、消費増税後に落ち込んだ水準から大きくは上昇しないまま、ほぼ1年間推移していました。美容関連サービス業も、第Ⅱ四半期より低下に転じました。一方、美容関連製造業は、第Ⅱ四半期に一時的に落ち込んだ後大きく伸び、年末には消費増税前の駆け込み需要時期と見られる平成26年第Ⅰ四半期の水準を上回る勢いとなりました。
そこで、好調な動きを見せている美容関連製造業を、もう少し詳しく見ていきます。
美容関連製造業には、化粧品(シャンプー、リンス、洗顔クリーム・フォーム、クレンジングクリーム、モイスチャークリーム、化粧水、乳液、ファンデーション、染毛料)と衣料品類が含まれていますが、衣料品類の生産指数は低下傾向が続いており、平成27年の美容関連製造業の伸びは化粧品の生産増によるものでした。
平成26年第Ⅳ四半期から5期連続で、化粧品の国内向け出荷、輸出向け出荷はともに伸びており、特に国内向け出荷が伸びています。
さらに、国内向け出荷の品目別寄与度を見てみますと、時期によりプラスの品目にはばらつきがあるものの、化粧水は平成27年第Ⅱ四半期から3期連続でプラスとなっており特に好調のようです。
化粧品の国内向け出荷と比べると割合としては少ないものの、化粧品の輸出向け出荷も好調に推移しています。そこで次回は、輸出向け出荷についてさらに掘り下げて見ていきたいと思います。
※BBIの作成方法の詳細については、下記URLを参照。
○ミニ経済分析掲載の説明ページ
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20151110minikeizai.html
○ミニ経済分析掲載の説明スライド
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini034j.pdf