ウラノス・エコシステムの概要
人手不足や災害激甚化、脱炭素への対応といった社会課題を解決しながら、イノベーションを起こして経済成長を実現するため、企業や業界、国境を跨ぐ横断的なデータ共有やシステム連携の仕組みの構築が必要となります。
経済産業省では、関係省庁や独立行政法人情報処理推進機構(IPA)のデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とともに、運用及び管理を行う者が異なる複数の情報処理システムの連携の仕組みに関して、アーキテクチャの設計、研究開発・実証、社会実装・普及の取組を進めております。
「Ouranos Ecosystem(ウラノス・エコシステム)」は、Society5.0⦅サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(物理空間)を高度に融合することで経済発展と社会的課題の解決と産業発展を両立する人間中心の社会⦆の実現というビジョンに共感した方々とともに、こうした取組を通じて、その実現を目指す、一連のイニシアティブです。
▲システム連携イメージ
ウラノス・エコシステムにおける取組
ウラノス・エコシステムのもとでの業種横断的なシステム連携の実現を目指し、人流・物流DX及び商流・金流DXに先行的に着手しております。
人流・物流DXについては、人手不足に伴う物流クライシス・人流クライシスや災害激甚化等の社会課題の解決や新産業の発展を実現するため、人や物の移動に関するニーズに応じて、自動運転車やドローン、サービスロボット等の自律移動ロボットが行き交い、人や物の流れが最適化する仕組みの構築や、こうしたモビリティが安全かつ経済的に運行できる仕組みを構築するべく、運行環境を仮想空間に再現するデジタルツインとして「4次元時空間情報基盤」の構築に関する取組を進めてきました。
商流・金流DXについては、契約から決済にわたる取引全体をデジタル化しアーキテクチャに沿ったデータ連携を可能とすることで、グローバルにサプライチェーン全体を強靱化・最適化してカーボンニュートラルや経済安全保障、廃棄ロス削減、トレーサビリティ確保等の社会課題の解決を進めながら、同時に中小企業やベンチャー企業を含めた様々なステークホルダーが活躍して産業が発展する社会の実現するため、蓄電池・自動車を先行事例に、「サプライチェーンデータ連携基盤」の構築に関する取組を進めてきました。
「4次元時空間情報基盤」や「サプライチェーンデータ連携基盤」については、2023年度にガイドラインの発行やオープンソースソフトウェアの提供を開始し、2024年度からはこれらを活用した公益デジタルプラットフォーム(公益のために産業界が協調して運営することを想定)によるサービスの提供開始を行うことを目指しております。こうした基盤を用いることで、民間企業が創意工夫して社会課題解決や顧客ニーズに叶うサービスを簡単に提供できるようにすることを想定しております。
ウラノス・エコシステムにおける成果物
ウラノス・エコシステムにおいて、産学官で協働し、アーキテクチャ設計や研究開発・実証、社会実装・普及に向けた取組を実施します。報告書やガイドライン、技術仕様、OSSといったアーキテクチャ設計及び研究開発・実証のこれまでの成果物は、こちらから御確認ください。また、国内社会実装に向けた取組は、こちらから御確認ください。
ウラノス・エコシステムの構成
ウラノス・エコシステムは、①組織・人材のエコシステム(エコシステム内での検討体制)及び②システムのエコシステム(エコシステムで定めた標準に基づくシステム)から構成されます。①組織・人材のエコシステム
ビジョン実現に向けて、政府に加えて、ユーザー企業やスタートアップ、大学、業界団体、ITベンダー等の組織・人材を集めてネットワークを構築します。このネットワークにおいて「迅速なプロトタイプの提案」や「ユーザー側からのフィードバックを得ること」が実現できる環境とするための 「ミッション」や「場」を提供します。
②システムのエコシステム
システム等について、認定・認証等を行うことで、その安全性・信頼性、相互運用性を担保して、相互に接続できるようにする枠組みを将来的に創設します。
関連リンク
ウラノス・エコシステムに関する研究開発・実証事業
- 「産業DXのためのデジタルインフラ整備事業/人・ロボット・システムを有機的に結合するスマートビル基盤に関する研究開発」【関連サイト/NEDO】(2023年10月20日)
- 「産業DXのためのデジタルインフラ整備事業/サプライチェーンマネジメント基盤に関する研究開発」【関連サイト/NEDO】(2023年9月1日)
- 「デジタルツイン構築に関する調査研究」資料【関連サイト/デジタル庁】(2023年4月26日)外部リンク
- 自律移動ロボットの複雑なシステム連携時に安全性及び信頼性を確保する仕組みに関する研究開発【関連サイト/NEDO】(2022年11月7日)
- 「産業DXのためのデジタルインフラ整備事業/受発注・請求・決済の各システムの情報連携を可能とする次世代取引基盤の構築」【関連サイト/NEDO】(2022年9月5日)
- 空間IDを活用した3次元空間情報基盤の開発【関連サイト/NEDO】(2022年8月16日)
その他関連ページ
- 我が国のデータ連携に関する取組をOuranos Ecosystem(ウラノス エコシステム)と命名しました【関連サイト/経済産業省】(2023年4月29日)
- G7群馬高崎デジタル・技術大臣会合を開催しました【関連サイト/経済産業省】(2023年4月30日)
- DX SQUARE「システム連携基盤 “ウラノス・エコシステム”とは ~業界も国境も超えたデータの共有に向けて~」【関連サイト/IPA】(2023年12月5日)(New!)
- 一般社団法人自動車・蓄電池トレーサビリティ推進センターを「公益デジタルプラットフォーム運営事業者」として初めて認定しました(2024年9月2日)(New!)
- アーキテクチャ政策【関連サイト/経済産業省】
- ウラノス・エコシステムの拡大及び相互運用性確保のためのトラスト研究会(New!)
お問合せ先
商務情報政策局 情報経済課電話:03-3501-0397(直通)
メール:bzl-johokeizai-ouranos-ecosystem★meti.go.jp
※ [★]を[@]に置き換えてください。
※件名に「【●:ウラノス・エコシステム関連問い合わせ】」と記載頂けると、スムーズな回答につながりますので、御協力をお願いいたします。[●]は社名・団体名等に置き換えてください。
最終更新日:2024年10月15日