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飲食サービス業指数は6期ぶりに低下も、高水準を維持。「パブレストラン,居酒屋」の回復続かず。 2017年11月28日

第3次産業活動指数や鉱工業生産指数等のデータから、飲食料品関連のデータを集めて、飲食関連産業の動向を指標化した「フード・ビジネス・インデックス(FBI)」のうち、飲食サービス業指数の2017年第3四半期の結果を紹介します。

6期ぶり低下も、高水準を維持。

2014年の消費税率の引上げの影響があまり顕著ではなかった飲食サービス業ですが、その指数は、2016年第1四半期に大きく低下し、同年前半は低調な推移でした。この下落分は、2016年第3四半期から2017年第1四半期までの3四半期の前期比上昇でカバーされたようです。その後、同年第2四半期まで4四半期連続の上昇となっていました。

2017年第3四半期は、6四半期ぶりに前期比マイナス0.2%と僅かに低下に転じましたが、指数値は103.5と引き続き高い水準を維持しています。

通年で見てみても、前年比連続上昇となっていた2015年の平均が103.0であるのに対して、2017年は第3四半期までの平均が103.4であり、昨年と比べて最新の指数値は、かなり高い水準を維持していると言えます。

FBI計は、この第3四半期に3四半期ぶりに前期比マイナス0.9%低下でしたが、飲食サービス業の低下寄与はマイナス0.1%ポイントと小さいものでした。

「パブレストラン,居酒屋」の回復続かず、上期の上昇分を相殺。

内訳業種をみると、2016年前半までのダウンスロープが緩やかになって横ばいから微増に転じていた「パブレストラン,居酒屋」は、再び3四半期ぶりに低下に転じました。その指数値73.3は2016年第4四半期の73.5を抜き、最低値を更新しました。また、「ファーストフード店及び飲食サービス業」は2四半期ぶりに低下となったものの、低下幅は僅かで、高水準を維持しています。

他方、「食堂,レストラン,専門店」は2016年第3四半期から、横ばい(2017年第2四半期)を挟んで5四半期連続でマイナスがなく最高水準を更新し、「喫茶店」は2四半期ぶりの上昇で、2008年第4四半期の105.0以来の高水準となりました。

「パブレストラン,居酒屋」は低下となりましたが、2016年後半からの動きを見ると過去の低下の勢いはなく、ほぼ横ばいの推移にも見えます。他の3系列は引き続き横ばいから緩やかな上昇の推移を見せています。

各指数の推移みると、再び「パブレストラン,居酒屋」業態の「1人負け」の様相です。やはり、飲酒を避ける傾向は続いているようです。

<参考>ひと言解説

「孤独のグルメ」井之頭五郎さんの影響ということでもないのでしょうが、酒類の生産が緩やかに低下

「パブレストラン,居酒屋」の低下が響いた飲食サービス業。

2017年第3四半期の飲食サービス業の前期比マイナス0.2%低下に対する内訳系列の影響度合いを見てみると、一番影響を及ぼしたのは、やはり「パブレストラン,居酒屋」で、マイナス0.3%ポイントの低下寄与でした。前期比低下となった「ファーストフード店及び飲食サービス業」は微減ということで、今回はほとんど影響が無かったようです。

他方、前期比上昇となった「食堂,レストラン,専門店」は0.11%ポイント、「喫茶店」は0.03%ポイントの上昇寄与でした。

2017年第3四半期の飲食サービス業指数の低下は、主に「パブレストラン,居酒屋」によるもので、その低下寄与を「食堂,レストラン,専門店」の上昇寄与が緩和したものの、飲食サービス業指数全体の前期比プラスを継続させるだけの勢いには欠けたという関係になります。

昨年2016年は前年比マイナスだった飲食サービス業全体ですが、2017年初頭にはその低下分をリカバーし、一昨年2015年平均のレベルを超える、高水準を維持しています。ただ、本年第3四半期は6四半期ぶりの低下になっており、下げ止まりの見られた「パブレストラン,居酒屋」が再び前期比低下の主要因となったほか、ウェイトの大きい「食堂,レストラン,専門店」の勢いが今一歩というところが気になります。

是非、今年の年末はクリスマス・パーティーや忘年会で、飲食サービス業が盛り上がって欲しいものです。

ミニ経済分析「飲食関連産業の動向(FBI 2017年第3四半期)」のページ
https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20171128minikeizai.html

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