2015年基準改定の概要について 2018年11月9日
ウェイトの変更
鉱工業指数では、基準年の産業構成をウェイトとして設定しています。しかし、産業構造は経済活動に伴い年々変化することから、昔の構成のままでは足下の経済活動を正確に把握することができません。そこで、鉱工業指数では5年ごとに直近の産業構造を反映させるためにウェイトを更新しています。
ウェイトが変化した主な業種は、以下のとおりです。

業種分類の見直し
今回の基準改定では、業種分類について、ウェイトが大きい業種の分割や、小さい業種の統合を行うといった工夫をしています。例えば、従前の「鉄鋼業」と「非鉄金属工業」を統合した「鉄鋼・非鉄金属工業」を新設したり、従前の「輸送機械工業」を「自動車工業」と「輸送機械工業(除.自動車工業)」に分割したりすることで、より、分析・説明しやすくなるよう工夫しています。
もちろん、従前の鉄鋼業や輸送機械工業などもデータとして引き続き公表しています。

採用品目の見直し
採用品目についても、ウェイトと同様に5年ごとに見直しを行っています。業種分類や財分類の中で、生産規模が拡大した品目は新たに採用を行い、逆に生産規模が縮小したものは採用をとりやめています。
主な品目を挙げますと、新規ではPMモータなどを採用し、廃止ではビデオカメラ、写真フィルムや磁気テープなどの採用を取りやめました。
そのほか、A重油とB・C重油とを重油にするといった品目の統合を行いました。
こうした結果、採用品目数は2010年基準の487品目から2015年基準では412品目に減少しましたが、生産動態統計に対するカバー率は、2010年基準に引き続き今回も約9割をカバーしています。
新旧の指数比較
それでは、生産の季節調整済指数を新旧で比較してみます。なお、2010年基準については、2015年平均を100として調整を行っています。

品目の入替え等もあり、動きの幅が変わっている時点もありますが、大きな傾向は変わっていません。
足下の経済活動をより正確に把握できるようになった2015年基準鉱工業指数、これまで以上にどうぞ御利用ください。
- 基準改定の概要
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/pdf/b2015_kaitei_gaiyo.pdf
- 結果概要のページ
- https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
- マンガ「ビジネス環境分析にも使える!鉱工業指数(IIP)」
- https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/slide/20170329iip_manga2017.html
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