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ビューティー・ビジネス・インデックス2015;最近国内生産が好調な化粧品の輸出先について見てみました『その2』

前回のひと言解説では美容関連産業全体の動きを見るために試算した、ビューティー・ビジネス・インデックス(BBI)について、四半期毎の動向を見てきました。また、美容関連製造業のうち、平成27年中好調に推移していた化粧品の国内向け出荷についてもご紹介しました(ビューティー・ビジネス・インデックス2015;美容関連産業全体の動きと最近好調な製造部門について見てみました『その1』)。


そこで今回は、同じく好調な化粧品の輸出向け出荷についてさらに詳しく見ていきたいと思います。



経済解析室で毎月作成している「鉱工業出荷内訳表」を用いると、化粧品のうち、どのような品目の輸出向け出荷が伸びていたのか分かります。

平成26年第Ⅳ四半期以降、化粧品の輸出向け出荷全体が5期連続で前期比プラスとなっており、ほとんどの品目で輸出向け出荷が伸びています。

とはいえ、毎四半期何かしらの品目は前期比マイナスとなっていたのですが、平成27年第Ⅳ四半期では全ての品目がプラスとなっていました。特に、化粧水や美容液が大きく伸びています。



そこで今度は、化粧品の輸出先の構成比を確認してみます。

化粧品の日本からの輸出先としては、5年前の平成22年でも、昨年の平成27年でも中国向けが割合ではトップです。平成27年では、中国向けが49%という結果でした。5年前との比較でも、割合の高い台湾向けや韓国向けが減り、その分中国向けが31%から49%へと大きく増えています。


実は化粧品の輸出向け出荷全体は、平成27年の指数水準で159.8と、平成22年の約1.6倍に増えているのですが、特に中国向けがここ2、3年で急激に伸びています。平成27年の指数水準は240.1と平成22年から2.4倍以上に増えていることになります。日本の化粧品は中国人観光客による爆買いの対象になっていることでも知られていますが、中国国内にも日本から多くの化粧品類が輸出されているのです。


今回は最近好調な美容関連製造業に注目しましたが、美容関連産業全体ではまだ弱い動きが続いています。本当に景気が良くなったと感じられるようになると、増えると言われる美容関連産業ですが、まだまだ実感としては景気が良くなったと感じられていないという面があるのかもしれません。

とはいえ、国内のみならず、東アジアの皆さんの「美への向上心」にも支えられて、日本産の化粧品が世界に広まっているようです。


※BBIの作成方法の詳細については、下記URLを参照。

○ミニ経済分析掲載の説明ページ

https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/kako/20151110minikeizai.html

○ミニ経済分析掲載の説明スライド

https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikeizai/pdf/h2amini034j.pdf


最終更新日:2016年6月9日
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