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連休の多い月、5月と9月の観光関連産業活動指数の動きを確認してみました。すると、意外にも「集中」が見えない結果でした

この2月のカレンダーを見ると、建国記念の日も土曜日で、3日以上の連続したお休みが難しいかも知れません。連続したお休みと言えば、やはり5月のゴールデンウィーク(GW)でしょう(今年は、週末と併せると5連休)。また、敬老の日と秋分の日が月後半にある9月も、連続したお休みをとりやすい月で、シルバーウィーク(SW)という言葉にも、大分慣れてきました。

そこで、今回は第3次産業活動指数で、レジャーに関連する指数の5月と9月の動きを確認し、「連続したお休み」がレジャー関連のサービス活動を盛り上げるのかどうか確認してみます。

5月と9月の観光関連産業は、毎年、同じような動き

まず、観光関連のサービス系列を集計した「観光関連産業指数」の各年5月と9月の指数をグラフにしてみました。

平成20年からの推移では、両月の動きは似かよった動きですが、平成20年、平成23年、平成26年では、水準にかなりの差が出ています。平成20年は、いわゆるリーマンショックが9月に発生した年です。平成23年は、3月に東日本大震災が発生しました。平成26年は、4月に消費税率の引上げがあった年です。このような大きな経済へのショックが顕在化する一過性の下押し圧力が、観光関連産業には発生するようです。

また、平成21、27年では、9月の祝日がつながり大型連休となったことから、9月の指数が5月の指数を上回っています。

いずれにせよ、各年の5月と9月の観光関連産業指数は、攪乱要因がなければ、基本的には同じような動きを見せるようです。



意外と5月、9月への集中は見られない

では、5月のGWと9月のSWに、そもそも観光活動が集中しているのかどうか確認するために、「観光関連産業指数」の年平均指数に対する5月と9月の指数の比率をみてみました。



平成20年以降、この比率が1を超えることは多いのですが、その比率の最高値は、平成27年9月の1.0255で、3%程指数値が上回っているに過ぎません。

GWやSWに観光関連産業の活動が、それ程集中しているとも言えないようです。

GWの5月とSWの9月の観光連産業の活動レベルにあまり大きな差もなく、さらに年平均との比較でも活動レベルの差が思った以上に小さいという意外な結果となりました。

いずれにせよ、現在、観光関連産業の付加価値発生でみた日本産業に占めるウェイトは、輸送機械工業に並ぶものとなっており、通年で観光関連産業がもっと盛り上がってくることが日本産業の活発化につながるものと思っています。


最終更新日:2017年2月6日
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