企業の「アニマルスピリッツ」を計測する
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概要
アニマルスピリッツという言葉は、経済学者ケインズが使用した言葉で、一般的には(企業家の)野心的な意欲などと訳されており、不確実な状況下を切り抜ける企業の経済活動の原動力になるものとして注目されています。
今回は、経済解析室で行っている製造工業生産予測調査を用いて、このアニマルスピリッツの意味をもう少し広く解釈し、「不確実な状況下において企業が抱く予想」と定義し直した上で、製造業企業について、強気の生産を予想した企業の割合、弱気の生産を予想した企業の割合を集計し、強気の割合から弱気の割合を差し引いたDI(アニマルスピリッツ指標)を作成することで、企業のアニマルスピリッツの見える化に挑戦しました。
その結果、以下の点を確認することができました。
- アニマルスピリッツ指標の推移から、ノイズを除去したDIがー5を下回ると景気後退局面入りしている可能性が高い。
- 強気、弱気の割合を個別に見てみると、強気は常に一定層存在しており、安定的に推移。これに対して、弱気は強気に対して変動が大きく、DIの動向を大きく左右。
- アニマルスピリッツ指標の動向と特徴から、景気後退懸念が強い時、企業の強気を喚起するよりも、弱気の増加をいかに止めるかが重要であるという洞察が得られた。
詳細な内容につきましては上記スライドショーを御覧いただくか、
こちらのダウンロード用ファイル(PDF版)を御覧下さい。