第３次産業活動指数 サービス産業の動きから見る日本の景気

最新の指数の解説

• 内訳の大分類業種では、11業種中、生活娯楽関連サービスなど7業種が低下、事業者向け関連サービスなど4業種が上昇。

表１．第３次産業総合を大きく動かした業種と主な要因

業種名	主な要因
低下方向に影響した業種
生活娯楽関連サービス	「飲食店、飲食サービス業」、娯楽業、宿泊業が緊急事態宣言の対象区域の拡大などによる供給制限・自粛強化や、荒天による客足の伸び悩みもあり大幅低下。
運輸業,郵便業	旅客運送業がオリンピック・パラリンピック効果により上昇した国際航空旅客運送を除き、外出自粛やお盆期間を直撃した大雨等により国内旅客運送が低調だったことから低下、運輸に附帯するサービス業の道路施設提供業が前記に加え、製造業からの輸送物資の減少やオリンピックに伴う交通規制もあり低下。
小売業	このところの耐久消費財取扱い業種の低調な動きが続くなか、供給活動や長距離移動の自粛に加え、荒天も重なり、燃料小売業や買回り品関連業種が大きく低下するなど、広い範囲で不調。
卸売業	荒天などによる物流障害や低調な個人消費を背景に幅広い分野が低下、なかでも飲食料品卸売業は前記に加え業務用販売が低調だったこと、「建築材料，鉱物・金属材料等卸売業」は製造業の生産活動が不調だったことも加わり低下。
上昇方向に影響した業種
事業者向け関連サービス	廃棄物処理業がリサイクルや再生エネルギーなどの環境対策を背景に上昇傾向が続くなか、引き続き廃材処理や土壌浄化などが堅調に推移するとみられることから上昇、土木・建築サービス業の建設コンサルタントが堅調な公共事業を背景に上昇、広告業が企業投資の復調により上昇。

表２．大分類業種の前月比と寄与度

単位：％

業種名	前月比 (寄与度)	前年同月比
寄与した主な内訳業種
＜低下業種＞
生活娯楽関連サービス	-12.2 ( -1.05 )	-7.9
飲食店,飲食サービス業 娯楽業 宿泊業
運輸業,郵便業	-3.5 ( -0.32 )	0.1
旅客運送業 運輸に附帯するサービス業
小売業	-2.2 ( -0.26 )	-4.6
飲食料品小売業 燃料小売業
卸売業	-1.7 ( -0.22 )	2.7
飲食料品卸売業 建築材料,鉱物･金属材料等卸売業
医療,福祉	-0.8 ( -0.12 )	2.0
電気･ガス･熱供給･水道業	-2.4 ( -0.09 )	-4.3
電気業
物品賃貸業（自動車賃貸業を含む）	-1.2 ( -0.03 )	-0.5
自動車賃貸業
＜上昇業種＞
事業者向け関連サービス	2.1 ( 0.19 )	2.4
廃棄物処理業 土木･建築サービス業 広告業
不動産業	1.5 ( 0.13 )	-3.7
不動産代理業･仲介業
金融業,保険業	1.2 ( 0.11 )	4.3
金融商品取引業,商品先物取引業 銀行業･協同組織金融業
情報通信業	0.1 ( 0.01 )	0.9
通信業

(注)

1. 業種は第３次産業総合の前月比への寄与度の大きい順に掲載しています。
2. 寄与度とは、あるデータ全体の変化に対して、その構成要素である個々のデータの変化がどの程度貢献しているかを示す指標です｡

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