訪日外国人消費指数の動きと季節変動パターン
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概要
訪日外国人消費指数(TCI)とは、訪日外国人の消費金額を、消費者物価指数を用いて実質指数化したものです。費目ごとに実質化することにより、日本国内の価格変化の影響を除外した動きをみることができるように試算しています。
平成28年及び同年第4四半期のTCIの動き、そしてその季節変動パターンを見た結果、以下の点を確認することができました。
- 訪日外国人消費指数は、5年連続で前年比上昇も、27年第4四半期に指数レベル300になった後、急上昇はみせなくなり、横ばいに。28年第2四半期には、4年ぶりに前期比マイナスもみせたが、第4四半期は前期比3.8%上昇で、同期の対個人サービスの前期比0.4%に対し、訪日外国人消費の寄与は、0.04%ポイント。
- 28年第4四半期の費目別指数の対応サービス活動指数の変化に対する寄与をみると、①小売業の前期比0.4%に対し、買物代指数が0.16%ポイントと半分に近いプラス寄与、②宿泊業全体の前期比2.1%に対し、宿泊料金指数が-0.47%ポイントのマイナス寄与、そして、③「飲食店,飲食サービス業」の前期比0.6%に対し、飲食費指数が0.39%ポイントと過半以上の寄与。国内のサービスビジネスに対し、小売、飲食の面で、訪日外国人消費が重要な寄与をみせた。
- 訪日外国人消費指数の季節変動パターンを表す「季節指数」のピークは7月。次いで4、3月が高くなっており、夏期と春期の指数が高い。一方で、ボトムは11月。次いで12、1、2月が低く、冬季の指数が低い。
- 訪日外国人消費指数と日本国内全体の観光関連産業の指数の変動パターンを比較すると、①両指数のピークは夏場で、冬場4か月低迷することは同じ、②しかし、ピーク月には1か月のズレがあり、春先に外国人消費指数には「もう一山」がある という違い。日本人の国内旅行が太宗を占める観光関連産業指数の季節パターンと比較すると、4月と7月に、訪日外国人消費の盛り上がりが大きくなる。
詳細な内容につきましては上記スライドショーを御覧いただくか、
こちらのダウンロード用ファイル(PDF版)
を御覧下さい。
最終更新日:2017年4月4日