訪日外国人消費指数の動きとアジア・欧米からの訪日客の消費行動比較
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概要
訪日外国人消費指数(TCI)とは、訪日外国人の消費金額を、消費者物価指数を用いて実質指数化したものです。費目ごとに実質化することにより、日本国内の価格変化の影響を除外した動きをみることができるように試算しています。
今回は、訪日外国人消費指数全体に加え、「アジア」からの訪日客及び「欧米」からの訪日客についての2つの地域別指数も試算してみたところ、以下の点を確認することができました。
- 29年第2四半期の訪日外国人数は720万人超え、旅行消費額は1兆円超えで過去最高だが、1人当たりの支出は前年水準を下回る。訪日外国人消費指数は332.7、前期比4.1%と3期連続で上昇。他方、対個人サービスの前期比0.9%上昇に対し、訪日外国人消費の寄与は0.05%ポイント。
- 費目別の寄与をみると、第1四半期に続いて、宿泊料金の前期比上昇寄与が大きい。それに次ぐのは、飲食費。業種別国内サービスの前期比変動に対する寄与では、買物代の小売業に対する寄与は非常に小さく、宿泊料金の宿泊業に対する上昇寄与幅は4分の1程、飲食費の飲食サービス業に対する寄与は全体のマイナスに対しプラス寄与をみせた。
- 訪日外国人消費を「アジア」及び「欧米」として、地域別構成比をみると、アジアの構成比が圧倒的に高く、22年の約6割に対し、28年は約7割と、アジアの構成比はより一層拡大。一方、欧米の構成比はかなり縮小している。
- 費目別構成比をみると、アジアは飲食費の構成比が最も高く、次いで買物代、宿泊料金と続き、3費目の構成比は同程度。欧米は宿泊料金の構成比が高く、次いで飲食費。アジアの構成比と比べて買物代は低く、交通費は高い。
- 29年第2四半期の全体指数332.7に対し、アジア指数は391.5、欧米指数は218.2で、全体の前期比上昇に対し、アジアと欧米が同程度の寄与をみせていた。費目別にみると、宿泊業や飲食サービス業に対して、欧米が大きな寄与をみせた。買物は、アジア、欧米ともに大きな寄与はみせていない。
詳細な内容につきましては上記スライドショーを御覧いただくか、
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また、 経済解析室ニュース に、 概説 をアップしていますので、そちらもお目通しください。
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最終更新日:2017年10月24日