中国向け出荷減少による国内⽣産活動への波及効果;2015年産業連関表による試算
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概要
鉱工業生産・出荷は2018年まで上昇トレンドで推移していましたが、2019年に入り低下しました。この低下には中国向け出荷の減少等が寄与していますが、国内向け出荷についても、中国向けの財の生産に関連した部品・原材料の供給や設備投資が抑制されるといった間接的な影響があった可能性があります。
そこで、本年6月に公表された2015年産業連関表を用いて、中国向け出荷の減少による影響について、直接的な国内生産低下の影響と、それによってもたらされる間接的な国内生産低下への波及効果の影響について試算してみました。
試算の結果、2019年上半期の鉱工業生産は、前年同期比でマイナス2.0%の低下でしたが、中国向け出荷の減少による影響は、波及効果も含めると鉱工業でマイナス1.0%ポイント程度(その他の産業でマイナス0.1%ポイント程度)の寄与と試算されました。
また、業種別の生産への影響についても試算しており、電子部品・デバイス工業等で大きな影響が見られました。
中国向け出荷の回復には、中国経済の回復とともに、中国からの輸出に影響する世界経済の回復等も重要と考えられ、今後の海外経済や通商問題の動向も注意してみていく必要があります。
詳細な内容につきましては上記スライドショーを御覧いただくか、こちらのダウンロード用ファイル(PDF版)を御覧下さい。
また、 経済解析室ニュース に概説をアップしておりますので、そちらもお目通しください。
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