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最近、どこで食料品を買いましたか?:飲食料品販売額の伸びを業態別に比較してみました

数量面のマイナスにより、低い伸びとなった今年前半の飲食料品販売

平成29年前半の小売業販売額は、約71兆円で、前年比1.8%上昇でした。このうち、最も生活に身近な小売業である飲食料品小売業の販売額は、21兆6000億円、前年比0.3%上昇に留まりました。今年の前半は、自動車小売業や織物・衣服・身の回り品小売業が小売全体の押し上げ役となりましたが、食料品販売額の伸びは、今一つとなりました。

この飲食料品販売額の変動を、価格要因と数量要因に分けてみると、今年前半を含む、ここ2、3年は継続的に、飲食料品の価格上昇、つまり価格要因によって販売額の前年比が上昇する方向に働いています。一方、数量要因については、月によっては上昇要因となることもありますが、基本的には、販売額を低下させる方向に働いています。

つまり、飲食料品小売業においては、販売価格が上昇する一方で、販売数量が低減しているため、飲食料品小売業の販売額が相対的に伸び悩んでいます。

店舗の種類(業態)によって、販売額の伸びに大きな差

販売数量の低迷によって低調となっている飲食料品の小売販売ですが、実は、店舗の種類、業態別によって飲食料品販売額の前年比伸び率には、大きな差が見られます。

今年上半期の飲食料品販売額の前年比0.3%の増加率に対し、同期の「総合スーパー」における食料品販売は、前年比ほぼ横ばいで、「百貨店」については、前年比マイナス1.5%でした。こうした大型店舗における食料品販売は、全体と比べ低調ぎみです。

一方、食料品販売で好調なのは、「ドラッグストア」と「コンビニエンスストア」です。

コンビニエンスストアは、その販売の主軸が食料品で、今年上期の売上は3兆6500億円、前年比3.5%上昇と、全体に比べて高い伸びとなっています。飲食料品小売業全体の販売額に対する比率も約17%と約2割弱を占めています。

また、ドラッグストアにおいては、今年上期の販売額は、8000億円弱と、割合では全体の約4%ですが、前年比7.4%上昇と、更に大きな伸びを見せています。

ドラッグストアの店頭に、お菓子やカップ麺が積み上がっているシーンを良く目にするようになった気がします。また、帰宅途中でついコンビニに寄ってしまうという方も多いと思います。24時間営業など、営業時間が長く、一度に様々な種類の品物が手に入り、利便性が高いこれらの店舗でつい買い物をしてしまう方も多いのではないでしょうか。

日常的な食料品はどこで買われるのか、食料品の流通経路は日々様々に変化しているようです。

<関連記事>

コンビニ販売額に占める飲食関連の合計は総合スーパーの飲食関連に迫る水準に

https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20170919_4.html

ドラッグストアでは食品等の販売額が増加

https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/archive/kako/20170919_5.html

最終更新日:2017年10月10日
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