注目情報
ダイバーシティ経営の推進について
1.ダイバーシティ経営の定義
経済産業省では、ダイバーシティ経営を「多様な人材を活かし、その能力が最大限発揮できる機会を提供することで、イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営」と定義しています。「多様な人材」とは、性別、年齢、人種や国籍、障がいの有無、性的指向、宗教・信条、価値観などの多様性だけでなく、キャリアや経験、働き方などの多様性も含みます。「能力」には、多様な人材それぞれの持つ潜在的な能力や特性なども含みます。「イノベーションを生み出し、価値創造につなげている経営」とは、組織内の個々の人材がその特性を活かし、生き生きと働くことのできる環境を整えることによって、自由な発想が生まれ、生産性を向上し、自社の競争力強化につながる、といった一連の流れを生み出しうる経営のことです。
2.経済産業省の取組
女性をはじめとする多様な人材の活躍は、少子高齢化の中で人材を確保し、多様化する市場ニーズやリスクへの対応力を高める「ダイバーシティ経営」を推進する上で、日本経済の持続的成長にとって不可欠です。経済産業省では、企業の経営戦略としてのダイバーシティ経営の推進を後押しするため、「新・ダイバーシティ経営企業100選」や「なでしこ銘柄」の選定により、先進事例を広く発信するとともに、女性を含む多様な人材の活用を経営戦略として取り込むことをより一層推進するための方策を検討しています。
新・ダイバーシティ経営企業100選/100選プライム
ダイバーシティ2.0
経済産業省は、2018年4月より「競争戦略としてのダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)の在り方に関する検討会」(座長 北川哲雄 青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授)を再開し、取締役会における多様性の確保と、企業と労働市場・資本市場の対話促進のための方策について計3回の検討を行い、提言を取りまとめました。
合わせて、2017年3月に策定・公表した企業が取るべきアクションをまとめた「ダイバーシティ2.0行動ガイドライン」を2018年6月8日に改訂しました。
「競争戦略としてのダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)の在り方に関する検討会」報告書
- 「競争戦略としてのダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)の在り方に関する検討会」報告書(2018年6月)
- 「競争戦略としてのダイバーシティ経営(ダイバーシティ2.0)の在り方に関する検討会」報告書(2017年3月)
ダイバーシティ2.0行動ガイドライン
ダイバーシティ経営実践のための各種支援ツール
中小企業のためのダイバーシティ経営(2024年6月公表)(NEW!)
ダイバーシティ経営をこれから始める、あるいは、実際にどのように取り組みを定着させたら良いかわからない、という中小企業の皆様に寄り添うコンテンツやツールを用意しました。
ダイバーシティ・コンパス(2023年7月公表)
令和4年度に、デザインアプローチを用いて、ダイバーシティ経営推進に当たって経済社会政策室が目指す姿や指針をコンパスという形で試行的に整理しました。今後、企業においても活用できる形に整理し、改訂していきます。(コンパスの作成に当たっては、JAPAN+D(併走支援)及びKESIKI(業務委託先)にご協力いただきました。)
リーフレット(~3拍子で取り組む~ 多様な人材の活躍を実現するために)(2021年3月公表)
主に中堅・中小企業の皆様を対象に、「多様な人材の活躍」の実現に向けたリーフレットを作成しました。改訂版ダイバーシティ経営診断ツール(2021年3月公表)
各社における人材マネジメントに関する現状と、これからの「ダイバーシティ経営」の実践に向けて、今後必要となる取組を見える化し、その取組を促進することを目的に「ダイバーシティ経営診断ツール」を作成しました。・改訂版ダイバーシティ経営診断シート (エクセル版) (PDF版)
・改訂版ダイバーシティ経営診断シートの手引き
適材適所のススメ<ダイバーシティ経営読本>(2018年4月公表)
本冊子「適材適所のススメ」では、ダイバーシティ経営推進の土台となる、会社づくりの取組について、「組織」の章で紹介しています。また、過去に「新・ダイバーシティ経営企業100選」等に選定された中小企業計99社から、好事例のポイントを「働き手別(女性・シニア・外国人・チャレンジド)」「フェーズ別(採用・定着、育成・活躍)」に再整理しました。
アンコンシャス・バイアス解消に向けた取り組み
企業におけるダイバーシティの実現を妨げる課題の一つには、ほとんどの人が持つと言われているアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)の存在が挙げられています。アンコンシャス・バイアスとは、先入観や固定概念によるものの見方、捉え方のゆがみ、偏りのことでありますが、無意識であるからこそ、それを認識し、マネジメントしていくことが重要であるとされています。昨今、アンコンシャス・バイアスの認識やそのマネジメントを目的とする座学型の研修が一般的に広く利用されていますが、疑似体験を通じた高い習熟や定着が期待されているVRを用いた研修において効果測定の手法は未だ確立されていません。
そこで、令和4年度において、アンコンシャス・バイアスに対する国内外企業の取組状況などを調査し現状を把握するとともに、実際に企業においてVRを用いたアンコンシャス・バイアス研修を実施することにより、研修そのもののあり方とその効果測定のフレームワークの確立に向けた検証を行いました。
○令和4年度産業経済研究委託事業(ダイバーシティ経営推進に向けたアンコンシャス・バイアス研修のあり方と効果測定指標等に関する調査)
- 調査報告書(PDF形式:18,080KB)(New!)
お問合せ先
経済社会政策室電話:03-3501-1511 (内線:2131)
FAX:03-3501-0382
最終更新日:2024年7月8日