サプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドラインの策定
2021年11月に公表した「日本企業のサプライチェーンにおける人権に関する取組状況のアンケート調査」(下記参照)において、人権尊重への取組が進んでいない企業の半数からは、具体的な取組方法が分からないとの回答も寄せられたことや、ガイドライン整備を望む要望が多く寄せられたことも踏まえ、経済産業省として、検討会を立ち上げ、サプライチェーンにおける人権尊重のための業種横断的なガイドライン作りに取り組むこととしました。
検討会での議論の結果、「責任あるサプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドライン(案)」をとりまとめ、2022年8月8日~2022年8月29日まで意見を募集しました。
2022年9月13日、意見募集で寄せられた意見を踏まえた「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」が、日本政府のガイドラインとして決定されました。
- サプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドライン検討会
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意見募集の詳細(e-Gov)
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責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン
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Guidelines on Respecting Human Rights in Responsible Supply Chains
サプライチェーン等における人権尊重のための実務参照資料の策定
「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」に対しては、企業に求められる人権尊重の取組全体像が理解できたなど、産業界からも高い評価をいただきました。
他方、ガイドラインの周知活動を通じて、サプライチェーンのどこから取り組めばよいかわからない、具体的取組方法がイメージできないなどの企業の声も寄せられたことも踏まえ、2023年4月、経済産業省では、多くの中小企業をはじめ、これまで本格的に人権尊重の取組を行ったことのない企業がガイドラインに沿った取組を進めやすくする「実務参照資料」を作成しました。 企業がまず策定する人権方針の記載項目例や、サプライチェーン上のどこに高いリスクがあるかを洗い出すための、産品別リスク、地域別リスクの一覧リスト等を提供し、企業の取組を後押ししています。 また、利用者が解説に沿って必要なプロセスを進めるための作業シートも用意しています。-
責任あるサプライチェーン等における 人権尊重のための実務参照資料(本文)(PDF形式:1,436KB)
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責任あるサプライチェーン等における 人権尊重のための実務参照資料 (別添1)参考資料(PDF形式:2,046KB)
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責任あるサプライチェーン等における 人権尊重のための実務参照資料 (別添2)作業シート(Excel形式:0KB)
日本企業のサプライチェーンにおける人権に関する取組状況のアンケート調査
2021年9月から10月にかけて、経済産業省では、外務省と連名で、「日本企業のサプライチェーンにおける人権に関する取組状況のアンケート調査」を実施しました。
2020年10月に策定された行動計画では、その規模、業種等にかかわらず、日本企業に対して、人権デュー・ディリジェンスの導入が促されています。本調査は、行動計画のフォローアップの一環として、企業の取組状況を把握することを目的として実施したもので、日本企業のビジネスと人権への取組状況に関する政府として初めての調査です。
国際協調
サプライチェーンにおける人権及び国際労働基準の促進に関する日米タスクフォース
令和5年1月、日米の貿易政策、法令、ガイドライン、及び必要に応じて執行実務に関する情報を共有することにより、サプライチェーン上の人権尊重及び国際的に認められた労働者の権利の保護等の促進を目的に、「サプライチェーンにおける人権及び国際労働基準の促進に関する日米タスクフォース」を立ち上げました。
- サプライチェーンにおける人権及び国際労働基準の促進に関する日米タスクフォース
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サプライチェーンにおける人権及び国際労働基準の促進に関する日米タスクフォースに係る協力覚書(原文)
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サプライチェーンにおける人権及び国際労働基準の促進に関する日米タスクフォースに係る協力覚書(仮訳)
- サプライチェーンにおける人権及び国際労働基準の促進に 関する日米タスクフォース会合(第1回会合)を開催しました。
- サプライチェーンにおける人権及び国際労働基準の促進に 関する日米タスクフォース会合(第2回会合)を開催しました。
ベトナムにおける責任ある企業行動の推進研修
令和7年2~3月に、日越企業間の協力体制の構築・深化のため、ベトナム企業(経営層・管理職)及び産業団体関係者21名を日本に招集し、研修を実施しました。
経産省の委託事業・拠出事業
2024年3月、国際労働機関(ILO)への拠出を通じて、ILO及びJETROが共同で 「責任ある企業行動と人権デューディリジェンス:日本企業のグッドプラクティス」を公表しました。この取組事例集では、繊維、電子機器、電子部品等を含む製造業を営む日本企業による人権DDの取組事例を中心に紹介しています。日本本社における取組のほか、生産拠点を置くアジア諸国(バングラデシュ、カンボジア、ベトナム)の子会社における取組や現地取引先企業との協働にも焦点を当てています。
日本政府・関係機関等
業界団体
- 一般社団法人 日本経済団体連合会
- 一般社団法人 日本経済団体連合会「企業行動憲章」
- 日本繊維産業連盟(JTF)「繊維産業における責任ある企業行動ガイドライン」
*トップページに飛びます。トップページからダウンロードフォームにお進みいただき、必要事項をご入力ください。 -
太陽光発電協会(JPEA)「太陽光発電産業のサプライチェーン等における人権尊重に係る取組ガイダンス~実践の手引~ Ver1.0」
関係団体
- 日本弁護士連合会「ビジネスと人権に関する取組」ウェブページ
- 公益財団法人国際民事法センター” 人権尊重についての企業の責任-解釈の手引き-”
- 公益財団法人国際民事法センター” 人権の解釈2.0 企業活動の指針”
- 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会/国際労働機関(ILO)「国際労働基準と持続可能性に配慮した調達ハンドブック」
お問合せ先
ビジネスと人権に関する貿易投資相談窓口(ジェトロ)
日本政府が発行した「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」や経済産業省が発行した「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のための実務参照資料」など、海外ビジネスや貿易投資相談に限らず、相談を受け付けています。
当該ページに関するお問合せ
通商政策局 ビジネス・人権政策調整室
電話:03-3501-1539
メール:bzl-business-jinken★meti.go.jp
※[★]を[@]に置き換えてください。
National Contact Point に関するお問合せ
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最終更新日:2025年5月2日