電磁界とは電磁界とはどのようなものですか?
電磁界とは電界と磁界が存在する空間をいいますので、まず、電界と磁界を別々に説明します。
電界とは
電気のある空間(場所)を電界といいます。
家電製品や送電線等の電力設備の周りが全て電界ということです。家庭の電灯線(100~200ボルト)程度では電界を感じることはありませんが、冬場にドアノブに触れてパチっと感じたり、乾燥した季節に衣服がまとわり付くことがあります。これは乾燥や摩擦などによって数千から数万ボルトの静電気が発生し、この電界によって起こった現象です。
一般に電界の強さは発生源からの距離とともに急激に弱くなります。送電線の電圧は数万~50万ボルトもありますが、高い所にあるため地面に立っている人は電界を感じることはありません。電界の単位にはV/m
(ボルト/メートル)が使用されます。
磁界とは
磁気のある空間(場所)を磁界といいます。
地球(地磁気)の他に、棒磁石や文房具などに使われている永久磁石や、家電製品や送電線などの電力設備に電気が流れている周辺にも磁気が発生し、磁界があります。磁石を近づけたり、離したりすると分かるように、磁界の強さも発生源からの距離とともに急激に弱くなります。磁界の単位はT(テスラ)といいますが、通常は身のまわりの磁界の強さに合わせ、μT(マイクロテスラ)が使用されます。(1μTは百万分の1T)
電磁界とは
電気があれば電流が流れますから、電気が作る電界と電流が作る磁界はともに存在するのが普通です。そこで、これらをまとめて電磁界といいます。また、電気(電圧)や磁界の方向や強さが時間的に変化するとき、電界が変化すると磁界が生じ、磁界が変化すると電界が生じます(これを電磁誘導といいます)。変化が急激だと、電界と磁界が絡みあって次々と波のように遠くに伝わっていきます。この波のことを電磁波といい、電磁界(電磁波)にさらされることを「ばく露(ばくろ)」といいます。