日本からの輸出で使うには
STEP.5 特定原産地証明書を準備します
特定原産地証明書について
原産地規則に照らして原産資格があると判断された場合、特定原産地証明書により、その資格を輸入国税関に証明する必要があります。
日本がこれまで締結したEPAでは、指定発給機関が特定原産地証明書を発給するⒶ「第三者証明制度」と、認定を受けた輸出者が自ら原産地申告を作成する
Ⓑ「認定輸出者自己証明制度」があります。
※少額の輸出や輸入締約国が特定原産地証明書の提出を免除している場合は、特定原産地証明書を取得する必要のないケースがあります。各協定における規定や輸入国側における扱いをご確認ください。
Ⓐ 第三者証明制度
日本のこれまでのEPAでは、日本商工会議所が指定発給機関として、特定原産地証明書を発給しています。 ※日シンガポールEPAについては、各地の商工会議所で発給の申請を受け付けています。申請可能な商工会議所はこちらの日本商工会議所のホームページをご覧下さい。
特定原産地証明書取得から相手国税関に提出するまでの流れ
《1》 日本商工会議所に企業登録を行います
原産地証明書の取得までの全体の流れと、はじめに行う企業登録の手続きの流れ:手引き(1/4、2/4)
企業登録(特定原産地証明書専用)が必要な方は、上記手引きの「STEP2」で原産品判定を依頼する生産者または輸出者、および「STEP3」で原産地証明書の発給申請をする輸出者となります。
企業登録の手続きをする前にまずはガイダンスをご覧ください。
企業登録の手続きを行いたい方はこちらから申請できます。
《2》 原産品判定を依頼
原産品判定依頼手続:手引き(3/4)
各EPAに基づき、EPA相手国に輸出しようとする産品の原産地証明書を取得するためには、 当該産品が各EPAで規定されている原産地規則を満たしている必要があります。
原産地規則の確認方法については、『規則を満たせるか、帳簿や書類等を確認』 をご参照ください。 なお、産品の輸出者からの依頼等により当該産品の生産者が原産品判定依頼を行った場合は、「特定原産地証明書発給システム」にて生産者から「原産品同意通知書」を入力する必要があります。
《3》 原産地証明書の発給申請
原産地証明書の発給申請手続:手引き(4/4)
原産品判定により「原産品」であることが認められ、「原産品判定番号」を取得しましたら、原産地証明書の発給申請を行います。
Ⓑ 認定輸出者自己証明制度(日スイス、日ペルー、日墨EPA)
日スイスEPA、日ペルーEPA、日メキシコEPAでは、日本商工会議所から発給された特定原産地証明書に加えて、
経済産業大臣から認定された輸出者が自ら作成した特定原産地証明書も使用することができます。
「認定輸出者」による自己証明の流れ
制度の詳細については、以下の資料をご覧下さい。
注意:原産地証明書上のHSコードの取り扱い
現行のEPAでは原産地証明書に2002年版/2007年版のHSコードを記載する必要があります。
- 商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約(HS条約)」の改正に伴い、2017年1月1日より我が国の関税率表及び統計品目表を2012年版HSコードに基づく表記から2017年版HSコードに基づく表記へと改正し施行しています。したがって、現在では我が国における輸出入申告等の国内法上の手続はすべて2017年版HSコードの下で行われています。
- 一方、現行のEPAにおける譲許表及び品目別規則は、2002年/2007年版HSコードに基づき作成されており(下記の表を参照)、これらの協定の運用は引き続き2002年/2007年版HSコードに基づき行われます。したがって、これらのEPAに基づく原産地証明書におけるHSコードの表記は、2002年/2007年版HSコードに基づいて行う必要があります。
- 原産地証明書発給手続に関するご質問については、最寄りの日本商工会議所事務所までお問い合わせ願います。また、EPAの下での原産地証明書に関連する関税分類に関して疑問点等がおありの場合には、お近くの税関の原産地担当部署に具体的な疑問点を明示の上、お問い合わせ願います。
協定 | 採用されているHSコードのバージョン |
---|---|
日シンガポールEPA | HS2002 |
日メキシコEPA | HS2002 |
日マレーシアEPA | HS2002 |
日チリEPA | HS2002 |
日タイEPA | HS2002 |
日インドネシアEPA | HS2002 |
日ブルネイEPA | HS2002 |
日フィリピンEPA | HS2002 |
日アセアンEPA | HS2002 |
日ベトナムEPA | HS2007 |
日スイスEPA | HS2007 |
日インドEPA | HS2007 |
日ペルーEPA | HS2007 |