これまでの受賞企業

平成24年度 第6回 表彰企業の紹介

* 各企業概要は,受賞時点の情報です。

部門 受賞企業
大企業
製造事業者・輸入事業者部門
大企業
小売販売事業者部門
中小企業
製造事業者・輸入事業者部門
中小企業
小売販売事業者部門

大企業 製造事業者・輸入事業者部門

経済産業大臣賞 株式会社バンダイ
事業内容 玩具、模型、食玩、生活雑貨、アパレルなどの企画、製造、販売
所在地 東京都台東区
設立 1950年
代表者 代表取締役社長 上野 和典
従業員数 1,218名 (2012年4月現在)
URL http://www.bandai.co.jp/ [外部リンク]

受賞のポイント

●自社独自の品質・安全基準を策定・運用し、基準の製品リスク低減効果を分析

各種法律、業界基準、海外の規格・基準、過去の事故事例等を踏まえた約370項目に及ぶ『バンダイ品質基準』を策定・運用している。また『バンダイ品質基準』による製品リスクの低減効果をR-Mapを用いて分析している。

●協力メーカーを含めサプライチェーン全体で製品安全文化を醸成

危機管理意識を高めることを目的として、過去の製品事故から学ぶフォーラムを開催。自社・他社製品の問題事例の現物展示等を行う『製品安全を考える展示会』などを開催し、協力メーカーを含めサプライチェーン全体で安全意識の向上に積極的に取り組んでいる。

●子どもに安全に遊んでもらうための安全情報の提供

取扱説明書や『Webトリセツ』等において、わかりやすく注意項目を伝える工夫を行い、自社ホームページにおいて保護者向けに『おもちゃ安全ガイド』を公開するなど、子どもに安全に遊んでもらうための情報提供に努めている。

商務流通保安審議官賞 株式会社東芝
事業内容 デジタルプロダクツ、電子デバイス、社会インフラ、家庭電器の製造、販売
所在地 東京都港区
設立 1875年
代表者 代表執行役社長  佐々木 則夫
従業員数 209,784名 (2012年3月現在、連結)
URL http://www.toshiba.co.jp/index_j3.htm [外部リンク]

受賞のポイント

●事業間で製品安全情報を共有する取り組みを実施

事業ごとに関連法規制や製品リスクが異なる中で、各事業部門からなる『東芝グループ製品安全交流会』を新たに設置し、他事業の安全対策に関する効果的な手法を共有するなど新たな気づきを増やす取組を行っている。

●製品不良の未然防止に向けた評価試験を実施

パソコンやテレビの開発工程において、熱疲労シミュレーションと複合ストレス試験を併用して製品不良を予測し、事故の未然防止を図っている。

●品質統括責任者を中心とした製品安全管理体制の構築

製品のライフサイクル全体の品質・安全を統括する『品質統括責任者』を事業ごとに配置し、広範な事業分野に渡って製品安全管理体制を構築するとともに、事業間の連携体制の強化を図っている。

商務流通保安審議官賞 トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社
事業内容 インティメイト・アパレル(ファンデーション・ランジェリー等)、 紳士下着の製造、販売
所在地 東京都中央区
設立 1964年
代表者 代表取締役社長 土居 健人
従業員数 2,994名 (2012年3月末現在)
URL http://www.triumph.com/jp/ja/index.html [外部リンク]

受賞のポイント

●自社独自の品質・安全に関する規定を整備するとともに、お客様の声を参考に随時規定の見直しを実施

肌の痛みや傷害につながる部位・部材の生地素材、仕様、縫製等を、マニュアルや仕様書で綿密に規定し管理している。また、お客様の声を参考に規定の内容を随時見直し・改訂している。

●安全な素材を使用した製品の製造・販売

トリンプブランドの製品は繊維製品の安全性に関する国際規格「エコテックス規格100」で認証されている素材だけを採用し、人体に対して有害でない安全な製品の提供に努めている。

●快適で安全な製品を選定してもらうための情報提供

身体に合った安全な製品を選定してもらうため、『3Dフィッティング』サービスでアドバイスを実施し、また、快適に長く使用してもらうため、『インナーウェアの基本』冊子を配布し説明するなどの情報提供に努めている。

優良賞 ミーレ・ジャパン株式会社
事業内容 家電機器(掃除機、食洗機、ランドリー機器等)および業務用機器(洗浄機、洗濯脱水機等)の輸入、販売
所在地 東京都目黒区
設立 1992年
代表者 代表取締役 松原 秀樹
従業員数 63名(2012年9月現在)
URL http://www.miele.co.jp/ [外部リンク]

受賞のポイント

●日本の使用環境を考慮した製品の評価・選定等を実施

日本の使用環境を考慮した製品の評価・選定を行うとともに、Sマークの取得、出荷前の全数検査等を徹底している。また、日本向けの使用方法を記載した『クイックガイド』の作成、注意喚起チラシの製品貼付など、誤使用対策にも努めている。

●迅速・確実なアフターサービス体制の構築

技術部門が管理するカスタマーサービス・サポート体制を構築して、技術者主導により、設置・施工に伴う事故の予防や、迅速・確実なアフターサービスの提供に努めている。

●安全性に関する情報や問題点を多国間で共有

世界各国のミーレ法人の技術者が共有する『ブルテンボード(修理、安全性に関する世界共通のデータベース)』を通じて、日本で発生した問題をフィードバックするとともに、他国で発生した問題の収集を行っている。

大企業 小売販売事業者部門

経済産業大臣賞 上新電機株式会社
事業内容 家電製品、情報通信機器、エンターテインメント商品、住宅設備機器等の販売と附帯事業
所在地 大阪府大阪市
設立 1950年
代表者 取締役社長 中嶋 克彦
従業員数 2,782名(2012年3月現在)
URL http://www.joshin.co.jp/ [外部リンク]

受賞のポイント

●設置作業不備による製品事故を防止するため社内外におけるトレーニングの実施

自社技術研修センター内に商品搬入設置・工事等の教育訓練用ハウスを開設し、自社の社員だけでなく協力会社の社員に対してもトレーニングを実施して、設置作業不備による製品事故の防止に努めている。

●製品毎に故障特性を分析し、メーカーに製品の改善を提案

自社の修理履歴データに基づいて製品毎の故障特性を分析し、その分析結果を踏まえた製品の改善提案をメーカーに伝達するなど、メーカーの製品開発・改良に協力し、製品安全の確保に貢献している。

●リコール告知の効果を高めるアイデアをメーカーに提供

様々な家電製品のリコール対応支援の経験をもとに、効果的なリコール告知の方法等に関するアイデアを取引先に積極的に提供し、リコール製品の回収率向上に貢献している。

商務流通保安審議官賞 株式会社チヨダ
事業内容 紳士靴・婦人靴・スニーカー等の販売
所在地 東京都杉並区
設立 1936年
代表者 代表取締役社長 舟橋 政男
従業員数 1,700名(2012年8月現在)
URL http://www.chiyodagrp.co.jp/ [外部リンク]

受賞のポイント

●独自の不良分析手法により製品不良の発生源を特定して、メーカーの品質改善に協力

品質不良削減のために不良分析方法を確立し、不良分析を実施している。製品不良の発生源を特定して製造・卸事業者に情報を提供し、品質改善に繋げている。

●靴業界全体を巻き込んだ製品安全活動の推進

自社主催の『安全品質向上ミーティング』において、参加する商社・工場・素材メーカーに不具合解析情報や安全品質基準を共有するなど、サプライチェーン全体の製品安全活動の改善に取り組んでいる。

●全店舗の販売スタッフへの安全教育の実施

販売スタッフ教育に用いる「WEB学習サイト」(eラーニング)システムを構築している。さらに、販売スタッフ教育に用いた動画の一部を全店頭で放映し、製品の選び方・フィッティング・お手入れなどの情報を消費者にも発信している。

商務流通保安審議官賞 パナホーム株式会社
事業内容 戸建住宅・賃貸集合住宅などの建築工事、リフォーム工事の請負および施工等
所在地 大阪府豊中市
設立 1963年
代表者 代表取締役社長 藤井 康照
従業員数 5,099名(2012年3月現在)
URL http://www.panahome.jp/ [外部リンク]

受賞のポイント

●調達品の製品安全に関する評価の徹底

製品事故を未然に防止するため、デザインレビュー(設計審査)実施時に「製品安全」の分科会を開催し、仕入先・施工業者および調達品の製品安全に関する評価を実施している。また、調達品に変更が生じた際にも必ず安全性の評価を実施している。

●住宅引き渡し時にお客様へ安全情報を提供

製品事故を未然に防止するため、デザインレビュー(設計審査)実施時に「製品安全」の分科会を開催し、仕入先・施工業者および調達品の製品安全に関する評価を実施している。また、調達品に変更が生じた際にも必ず安全性の評価を実施している。

●お客様の声を収集・分析して仕入先に製品の改善を提案

お客様から寄せられる相談や、定期訪問・点検活動で得られた製品の不具合情報を収集・分析し、仕入れ先の製品開発・改良に役立てている。

優良賞 株式会社ディノス
事業内容 通信販売事業(カタログ・地上波・BS放送・インターネット・雑誌・新聞他)、直販事業(催事・店舗)
所在地 東京都中野区
設立 1971年
代表者 代表取締役社長 石川 順一
従業員数 345名(2012年4月現在)
URL http://www.dinos.co.jp/ [外部リンク]

受賞のポイント

●『ディノススタンダード』に基づく安全な製品の選定

テレビショッピング開始当時の是非の論議を踏まえ、公的基準やディノス独自の品質基準に照らして、製品を選定している。安全が特に求められる美容・健康商品については、第三者機関での試験や、社内モニターによる安全性評価を実施している。

●様々な方法を用いて注意事項に関する情報を発信

お客様が製品を使用するにあたって、特に注意してもらいたい事項については、取扱説明書とは別に注意喚起文書を作成し製品に同梱するとともに、ホームページやカタログなどで補足説明や注意喚起を行っている。

●製品事故・ヒヤリハット情報を迅速に社内に伝達

コールセンターにおいて製品安全に関する『重要キーワード集』を共有し、消費者から寄せられた製品事故やヒヤリハットの情報を見落とすことなく迅速に担当者に伝達する仕組みを構築している。

中小企業 製造事業者・輸入事業者部門

経済産業大臣賞 日進木工株式会社
事業内容 木製洋家具(ダイニング用・リビング用イス、テーブル、ボード等)の製造、販売および文化財(建具等)の復元・修復
所在地 岐阜県高山市
設立 1946年
代表者 代表取締役 北村 斉
従業員数 123名 (2012年9月現在)
URL http://nissin-mokkou.co.jp/ [外部リンク]

受賞のポイント

●製造技術と強度試験の両輪によるイスを中心とした安全性の高い製品の製造

木材の選定、乾燥、曲げ木に関する知見・技術や、接合に関する伝統技法を蓄積し、軽いが丈夫で、安全な製品の開発・製造を実現している。これら技術の裏付けとして、生産過程では耐久性試験を複数回実施するなど強度の確認を徹底している。

●産地ブランドを主導し製品安全文化の醸成に貢献

社長を中心に安全なものづくりに対する方向性や課題を全社員に共有・徹底するにとどまらず、産地ブランドの認証基準要綱の策定に深く関与するなど、安全・安心な家具の提供に努めている。

●安全に長く使ってもらう設計思想と長期保証の提供

製品を安全に長く使ってもらうため、顧客情報の把握・管理をするとともに、組織的に修理対応が可能な体制の整備、修理の頻度を減らす構造に随時見直しを行う等により、顧客に対して長期の製品保証を提供している。

商務流通保安審議官賞 カリモク家具株式会社
事業内容 木製家具(リビング、ダイニング、ベッド、学習机・棚等)の製造、卸売
所在地 愛知県知多郡東浦町
設立 1947年
代表者 取締役社長 加藤 英樹
従業員数 890名 (2012年4月現在)
URL http://www.karimoku.co.jp/ [外部リンク]

受賞のポイント

●自社独自の設計基準、試験規格・基準を策定して製品の安全性を検証

国内外の規格をベースに、製品安全に関する設計基準や各種試験規格・基準を独自に設定している。製品事故防止のための追加試験を実施し、耐久性、転倒性などの安全性を検証している。

●製品特性に合わせて表示等による注意喚起を実施

電気部品が付属する机など製品の特性によって、取扱い上の注意喚起などが必要な場合は、標準の組立説明書、取扱説明書に加えて、下げ札・警告紙などを商品に貼付して、事故予防に努めている。

●消費者の声を収集・分析して製品の安全対策に活用

自社の展示会や耐震セミナーなどを通じて、製品の正しい設置方法や取扱い方法について消費者に情報提供し、また消費者の意見を収集している。こうした消費者の声を参考にして、製品に様々な安全対策(転倒、落下、飛び出し等の防止)を施している。

商務流通保安審議官賞 名和興産株式会社
事業内容 各種ヘルメット等の開発、製造
所在地 愛知県名古屋市
設立 1957年
代表者 代表取締役 児島 治男
従業員数 50名 (2012年9月現在)
URL -

受賞のポイント

●使用中の製品の検査・試験を行うことにより更なる製品の安全性を確保

建設工事、道路工事、工場など様々な現場・用途で使用された実製品を入手し、検査を行って損傷状態や耐久性等を確認している。その情報をもとに更に安全性の確保に努めている。

●自治体等に協力して製品安全活動を積極的に展開

取引先である自治体や教育委員会の交通安全イベントに参加し、幼稚園や小学校で安全について指導するなど意識啓発を積極的に行っている。また、子どもの自転車用ヘルメットの着用率向上に向けて、子どもが好む色彩やデザインを調査して、自転車用と防災用を併用できるヘルメットなどの開発を行っている。

●ユーザーニーズを反映した安全な製品を企画・開発

取引先や消費者へのアンケート調査の実施、展示会や講習会の開催など、ユーザーの声を積極的に収集して、ユーザーニーズを製品の企画・設計に反映させ、発光LED内蔵ヘルメットなど安全な製品の商品化につなげている。

優良賞 長谷川工業株式会社
事業内容 総合仮設機器、家庭用作業用品、イベント機材、自動車用品、園芸用品の製造、販売
所在地 大阪府大阪市
設立 1963年
代表者 代表取締役社長 長谷川 泰正
従業員数 194名 (2012年9月現在)
URL http://www.hasegawa-kogyo.co.jp [外部リンク]

受賞のポイント

●現場での使用実態などを踏まえて安全な製品を企画・開発

現場での実際の使い方や利用者の要望など、様々な職業のユーザーと定期的に会合を開催し、そこで得た情報を基に、安全な製品を企画・開発している。

●安全点検活動を通じて使用前点検等の重要性を啓蒙

取引先ユーザー企業の要望に応じて、製品の安全点検を実施しており、使用前点検の重要性などを説明し、ユーザーの意識啓発に努めている。

●製品を安全に使用してもらうための情報を発信

取引先に対する安全講習会、展示会での実演のほか、事故事例や安全な製品を選ぶポイントなどを説明している。また、ホームセンター等でのPOP掲載、自社ホームページでの情報発信など、安全に使用してもらうための情報を積極的に発信している。

中小企業 小売販売事業者部門

経済産業大臣賞 有限会社協和電気商会
事業内容 家庭用電化製品の販売、修理、サービス全般
所在地 千葉県四街道市
設立 1976年
代表者 代表取締役 佐藤 英雄
従業員数 6名(2012年9月 現在)
URL -

受賞のポイント

●訪問時に他社製品を含めた製品の安全性を確認

訪問時に「電気製品安全点検シート」を持参し、他店で購入した製品も含めて、所有している家電製品の使用状況を確認するとともに、リコール商品の有無も併せて確認している。また、他社製品の修理対応、製造メーカーへの取り次ぎも実施している。

●お客様の生活実態に合わせた製品の提案

高齢者や一人暮らしのお客様を多く抱える中で、お客様の生活実態(使用者の特徴や利用環境)に合わせて家電製品を提案している。

●地元の製品安全教育に貢献

自治体からの要請によるイベント(家電相談会、高齢者向け製品安全対策会、地元中学校の職場体験)への協力を通じ、製品安全教育に貢献している。