令和7年度の受賞企業紹介
製造事業者・輸入事業者部門
| 部門 | 受賞企業 |
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大企業
製造事業者・輸入事業者部門 |
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中小企業
製造事業者・輸入事業者部門 |
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小売販売事業者部門
| 部門 | 受賞企業 |
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大企業
小売販売事業者部門 |
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中小企業
小売販売事業者部門 |
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特別賞
| 部門 | 受賞企業 |
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企業総合部門
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製造事業者・輸入事業者部門
大企業
技術総括・保安審議官賞
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
| 設立 | 1962年 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長・CEO 浜 直樹 |
| 従業員数 | 31,577名[連結](2025年3月現在) |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 事業内容 | ビジネスソリューション事業/オフィスソリューション事業/グラフィックコミュニケーション事業 |
| URL | https://www.fujifilm.com/fb/[外部リンク] |
受賞のポイント
●部品・生産工程変更時の確認プロセスや安全重要部品の受入・検査プロセスの強化
取引先による部品の設計や製造工程の変更を確実に把握するため、自社で運用する工程構造変更確認プロセスをシステム化。さらに、事故を防ぐために重要な部品が安全重要部品として登録されており、その安全重要部品の納入現品と購入伝票の一致をチェックするプロセスを、AI文字検出技術を応用した独自アルゴリズムにより構築。これにより、確実な生産導入とサイレントチェンジを防止し、品質リスクの低減を実現している。
●デジタルツールの積極的活用による製造工程におけるヒューマンエラーの防止
製造工程における製品安全実現の観点の一つとして、「ヒューマンエラーを撲滅する」をコンセプトに、各工程の随所において種々のデジタルツールを導入している。例えば、工員一人ひとりの力量把握や作業状況の監視システムを用いて、部品組み合わせの誤りを未然に防止する仕組みを構築している。これにより、不具合品の流出を未然に防止する体制が整備されている。
●グローバルで共通の製品トラブル情報管理システムの構築と運用
製品の安全性確保のため、グローバルで共通の製品トラブル情報管理システムを構築。事故に分類される案件は商品安全統括組織が状況を把握し、国内外で同一のシステムを通じてエスカレーションを実施。グローバルで漏れなく事故情報と対応状況の進捗を管理することで、正確な情報伝達と事故クラス判定のスピード向上に寄与している。
大企業
優良賞(審査委員会賞)
象印マホービン株式会社
| 設立 | 1918年 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 社長執行役員 市川 典男 |
| 従業員数 | 1,322名(2024年11月20日時点) |
| 所在地 | 大阪府大阪市 |
| 事業内容 | 調理家電製品、生活家電製品、リビング製品などの製造・販売およびこれに附帯する事業 |
| URL | https://www.zojirushi.co.jp/[外部リンク] |
受賞のポイント
●サイレントチェンジ防止に向けたさまざまな取組
部品に変更を行う際には、「仕様変更申請要否基準」に基づき、リスク検証を実施している。また、サイレントチェンジ防止に向け、チェックリストを用いた品質実地調査(年1回)を行うとともに、部品業者(二次サプライヤー)に対する定期巡回を義務付けている。さらに、必要に応じて部品業者への訪問を実施し、サイレントチェンジの未然予防に積極的に取り組んでいる。
●厳格な検査・現場確認による不具合品の流出防止
生産された製品の安全性に問題がないことを確認するために、量産品について、半年に1回、出荷前に全バラ確認を実施している。また、新製品の開発プロセスにおける耐久性試験では、ロボットを用いた台数・回数を増やした試験や、手動による実負荷による2通りの試験を実施するなど、検査・改善プロセスが整備され、確実に実行されている。
●市場データの活用とユーザー視点での継続的改善・連携
お客様からのクレームやVOC情報、営業現場や修理現場からの情報は、CS推進部に集められ、即座に事業部へ共有される仕組みを構築している。同様に、海外におけるお客様からのクレームや問合せ情報も即座に共有される体制である。常にユーザー視点に立ち、発生した事象を開発部門へタイムリーにフィードバックすることで、継続的な改善に結び付けている。
大企業
優良賞(審査委員会賞)
株式会社ノーリツ
| 設立 | 1951年3月 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 竹中 昌之 |
| 従業員数 | 2,038名[単体]、6,128名[連結](2024年12月31日時点) |
| 所在地 | 兵庫県神戸市 |
| 事業内容 | 温水空調分野、厨房分野を中心とした製造・販売・サービス事業 |
| URL | https://www.noritz.co.jp/[外部リンク] |
受賞のポイント
●入浴中の事故発生の低減を目的とした「HIITO」などの取組
特に高齢者が長湯をすることで起こる「のぼせ事故」を抑制するため、入浴と深部体温の関係について大学と共同研究を実施し、新技術「HIITO(人体熱モデル)」を導入。また、入浴タイマーを進化させた「ホッと湯上がりモード」、同居家族への気づき遅れに対応した「在宅お知らせ」など、新たな機能を導入、長湯によるのぼせを抑制し、入浴環境に応じた適切な退浴タイミングを注意喚起することで、事故の未然防止を実現している。
●迅速なリコール対応実現に向けた取組の強化
リコール発生時を想定した「リコールシミュレーション」を行い、リコール規程の課題抽出と見直しを行っている。これにより、組織変更や人事異動等が発生しても、事故発生時に円滑な対応が可能となるよう取り組んでいる。また、緊急連絡システムに入力されたデータをR-Mapを用いて一次リスク判定を行い、迅速なリコール対応が実現できるよう取組の改善を図っている。
●AIを活用した故障診断支援アプリの導入
サービスエンジニア個人の経験に依存してきたアフターサポートにおける修理診断等において、AIを活用した故障診断支援アプリを導入している。過去のサービスレポートを分析・共有し、技術ノウハウの継承を強化することにより、知識差や製品の多様さ・複雑さによる作業精度のばらつきを抑制している。これにより、サービスエンジニアの判断力の均質化と現場対応の迅速化・精度向上を実現している。
中小企業
経済産業大臣賞
株式会社いうら
| 設立 | 1973年 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 渡部 洋子 |
| 従業員数 | 179名(2025年9月現在) |
| 所在地 | 愛媛県東温市 |
| 事業内容 | 車椅子やリフト、入浴装置など、様々な福祉・介護機器の開発、製造、販売をしている総合メーカー |
| URL | https://iura.co.jp/[外部リンク] |
受賞のポイント
●事故事例等を再発防止に生かす効果的な取組
新商品の開発にあたっては、適用される法令・規制や安全上の注意事項に加え、過去のクレーム・不具合情報をリスト化した「インプットリスト」をまとめた上で、開発に着手する仕組みとなっている。また、作成したリストをもとに、構造評価会において、リスクアセスメントを行うプロセスが構築され、確実に運用されている。
●資格認定制度や教育制度を通じた製品安全への取組
製造工程に影響を与える重要工程を「特殊工程」と位置付け、作業者および検査員は、「資格認定制度」により認定された者が担当する仕組みを運用している。一定の作業・検査レベルを認定制度で確保することで、安全性の担保を実現している。また、製品安全に関するユーザーへの影響度が高い重大クレームの情報を食堂に掲示し、社員全員への周知と知識の伝承に取り組んでいる。
●積極的な社外活動と業界標準化への取組
関連する工業会や介護施設、事業所などと積極的に交流し、介護用入浴機器の安全な使用や安全性向上に努めている。
また、「日本介護用入浴機器工業会」において、「介護用入浴機器の保守に関するガイドライン」の策定に参画、類似製品の安全性の向上に貢献している。
小売販売事業者部門
大小企業
優良賞(審査委員会賞)
株式会社大創産業
| 設立 | 1977年 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 矢野 靖二 |
| 従業員数 | 25,495名(2025年2月末現在) |
| 所在地 | 広島県東広島市 |
| 事業内容 | 国内、海外に「バラエティーストア」 を店舗展開する日用品等の小売業および卸売業 |
| URL | https://www.daiso-sangyo.co.jp/[外部リンク] |
受賞のポイント
●業界初「品質管理部」による徹底した製品安全の取組
経営トップの強い意思により、製品安全を確保するための仕組み・ルールの整備、必要な経営資源の迅速な配分が進められている。また、組織全体で製品安全マインドの醸成も進んでいる。特筆すべきは、業界初である「品質管理部」の設置である。さらに「商品品質基準書」を策定し、同基準に基づき、年間数万点におよぶ商品試験を実施している。基準に適合しない製品は、商品化が認められず、安全性が確認された商品の提供を実現している。
●海外の取引先への管理・監督の充実による安全性の確保
プライベートブランド(PB)商品の製造を行っている数千社の工場に対し、CSR工場監査を実施している。最終加工工場の正確な情報把握に努めるとともに、変更管理を徹底し、許可なく工場変更を行うことを禁止している。また、現地で生産管理を行う組織を立ち上げるなど、海外工場における安全な製品の製造の実現に向けて体制を強化している。
●DAISOあんしんラボ・DAISOの輪を通じた安全知識の普及活動
DAISOあんしんラボを通じ、製品事故や品質に関わる問題・情報について積極的に社外への情報発信を行っている。同ラボでは、製品の誤使用予防を目的とした注意喚起の動画等を掲載し、消費者への安全啓発を推進している。また、同社製品を愛好する消費者の情報交換や交流の場として「DAISOの輪」を運営し、ここでも製品安全に関する情報発信を行っている。
中小企業
経済産業大臣賞
株式会社カイノ電器
| 設立 | 1926年 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役 海野 晋 |
| 従業員数 | 14名(2025年11月時点) |
| 所在地 | 山形県寒河江市 |
| 事業内容 | 家庭用電化製品の販売および修理(パナソニック系)/住宅用設備工事および住宅改修/パソコン販売 |
| URL | https://kaino-denki.jp/[外部リンク] |
受賞のポイント
●地域課題の解決に徹した地域密着型の取組
単なる家電販売にとどまらず、「まちのでんきやさん」としてフルサービス型の小売店を展開しており、同社の「たすかるちゃあ」事業において、お客様の困りごとを現代の御用聞きとして解決している。お客様とのコミュニケーションを欠かさず、なんでも相談できる関係づくりを目指し、自社販売製品にとどまらず、お客様が製品を安全に使用できているかを常に気にかけた営業姿勢で、地域における製品安全の実現に貢献している。
●高齢者の使いやすさ・製品安全を重視した提案とフォロー
顧客層のうち、60歳以上が75%、75歳以上が60%を占める地域において、60歳以上が入会できる「KAINO60CLUB(カイノろくまるクラブ)」を運営している。さまざまなイベントを企画し、コミュニティーの場を提供するとともに、商品の使い方教室なども実施し、正しい使用方法や安全上の注意事項を周知している。さらに、製品選びのアドバイスや高齢者へのきめ細かなフォローを通じて、製品事故の未然防止に寄与している。
●長期にわたる取組の継続による製品安全実現への貢献
自社で販売した家電製品等の購入者に対し、「お元気ですかハガキ」を送付し、購入後の経年劣化やトラブル未然防止のための点検や相談を促す取組を長年継続している。また、同社顧客の使用環境や使用方法、トラブルが発生した際の情報やデータを積極的に製造事業者にフィードバックする活動を長期にわたって実施している。また、PSアワードでの過去の受賞歴もあいまって、製造事業者とのより強固な信頼関係を構築し、より安全な製品の開発の実現に貢献している。
上記以外の団体・企業部門
企業総合部門
特別賞(審査委員会賞)
ヤマト運輸株式会社
| 設立 | 2005年3月31日 |
|---|---|
| 代表者 | 代表取締役社長 阿波 誠一 |
| 従業員数 | 158,295名(2025年3月31日時点) |
| 所在地 | 東京都中央区 |
| 事業内容 | 貨物自動車運送事業、第一種・第二種貨物利用運送事業、倉庫業、港湾運送業など物流事業全般および関連事業 |
| URL | https://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/corp/ [外部リンク] |
受賞のポイント
●実証に基づく多様な周知施策と全国ネットワークの活用
リコール品の購買層や居住者の特性などを分析し、回収率の向上に取り組んでいる。エリアを特定したポスティングによる告知や、ネコサポが提供する「家事代行サービス」による在宅訪問など、複数の告知手段を組み合わせている。さらに、物流企業の情報ソースを活用し、効果検証を行っている。また、全国に広く展開できるネットワークを活かし、他社では難しい広域での回収周知なども可能としている。
●業界横断の知見共有と継続的な啓発活動
企業がリコールや自主回収に備えるため、定期的にセミナーを開催し、製品安全の重要性や日頃からの備えについて情報発信を行っている。また、リコールを実施した企業同士が再発防止や回収率向上のための施策などについて意見交換を行う「情報交換会」を継続的に企画・運営し、多くの企業に対応ノウハウを提供している。これにより、個社では対応が難しい事案にも企業連携で取り組む体制を構築し、同社がリーダーシップを発揮している。
●安全輸送・回収体制の整備と長期的な取組姿勢
保管・輸送など、あらゆる局面で危険を伴うリチウムイオン電池関連製品の取扱いに関し、保管場所の確保や社内規定の整備、発火対策など被害拡大防止体制を構築している。また輸送・保管時に、万が一、発煙・発火事故が発生した場合を想定し、材料メーカーと協力して、最新の安全技術の導入・構築に努めている。
